1122: Bill Evans Trio / Peri's Scope

「ポートレイト」のつく曲はあまり多くないですが、アルバムだと、真っ先にこの作品が思いつきます。
ビル・エヴァンスが1959年に発表した『ポートレイト・イン・ジャズ』は、ジャズにおけるピアノ・トリオのあり方を根底から変えた、歴史的な作品となりました。
従来のピアノ・トリオでは、ベースやドラムスは、基本的に4ビートを刻む「リズム・キーパー」的存在でした。
しかし、このトリオでのスコット・ラファロ(ベース)やポール・モティアン(ドラムス)は、ピアノに干渉するような演奏を行い、全く新しいサウンドを生み出しています。
と書いたものの、エヴァンスが書いたオリジナルのこの曲は、比較的古典的なピアノ・トリオのスタイルで演奏されています。
ちなみに、タイトルの「ペリ」は、エヴァンスの当時のガールフレンドの名前で、「私の名前が入った曲が無い!」とおねだりしてきたので書いたとのことです。

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