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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2023年7月の記事一覧

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846: The Stone Roses / Elizabeth My Dear

「ベス」はエリザベスの愛称ですが、世界一有名なエリザベスと言えば、昨年亡くなった女王陛下で間違いないでしょう。 エリザベス2世に関する曲としては、以前取り上げたセックス・ピストルズの「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」が最も有名でしょうか。 そして、1989年にザ・ストーン・ローゼスがリリースしたデビュー・アルバム『ザ・ストーン・ローゼズ』(UK5位/US86位)に収録されていたこの曲も、やはり女王陛下のことが歌われています。 「スカボロー・フェア」のメロディに合わせて歌われているのは、かなり辛辣な歌詞。そんなアイロニカルなところもUKらしい1曲です。

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845: Kiss / Beth

最も売れたキッスのシングルはどの曲か、気になって調べてみたところ、ドラムのピーター・クリスが歌う、このバラード・ナンバーでした。 1976年にリリースされたアルバム『地獄の軍団』(US11位/UK22位)に収録されていたこの曲ですが、大ヒットした背景には、変わった経緯がありました。 当初、この曲は「デトロイト・ロック・シティ」のB面としてシングルリリースされますが、シングルは全く売れず、チャートインを逃してしまいます。 一方で、これまでのキッスのイメージとは異なるB面のこの曲が人気を呼び、ラジオを中心にたびたび流されることとなります。 このため、A面とB面を入れ替えて再リリースしたところ、US7位の大ヒットを記録することとなりました。 今では「デトロイト・ロック・シティ」の方が代表曲というイメージが強いですし、そう思うと奇妙な経緯という感じもしますが、まあヒットするかしないかの分岐点は、本当にちょっとしたことなのだろうと思います

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844: Kiss / I Was Made For Lovin’ You

「ラヴィン・ユー」つながりでも、実に対照的なこの曲へ。 1970年代後半、大ブレイクを果たしたキッスでしたが、金と成功を手にすることでメンバーはエゴをむき出しにするようになり、人間関係は悲惨なことになり、バンドは解散寸前の状況でした。 このため、バンドは活動を休止し、1978年には各メンバーがソロアルバムをリリースします。 そうして、1979年にリリースされたのが、2年ぶりのアルバム『地獄からの脱出』(US9位/UK50位)でした。 オープニングを飾ったこの曲は、最初のシングルとしてカットされ、US11位/UK50位のヒットを記録します。 当時は空前の「ディスコ・ブーム」だったこともあり、16ビートを大胆に取り入れた異色作ではありますが、バンドの代表曲の1つとなっています。

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843: Minnie Riperton / Lovin’ You

ロータリー・コネクションは、セールス的に大成功を収めたとは言えず、決して知名度が高いグループではありませんが、メンバーの1人が、「知らない人はほとんどいない」レベルの大ヒットを生み出すこととなります。 それが、1974年にミニー・リパートンがリリースしたこの曲(US1位/UK2位)です。 ものすごく多くのカヴァー・ヴァージョンがありますが、これがオリジナルです。 この曲を収録したアルバム『パーフェクト・エンジェル』(US4位/UK33位)には、リパートンが売れる前から彼女の歌声に注目していたスティーヴィー・ワンダーが参加しています。 この曲、もちろんメロディの美しさも素晴らしいのですが、サビの部分の超ハイトーン・ヴォーカルは、いつ聴いてもビックリします。後の女性ヴォーカリストたちに絶大なる影響を与えたことは間違いないでしょう。 そんなリパートンですが、1979年にガンのため31歳の若さで亡くなっています。

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842: Rotary Connection / Turn Me On

「コネクション」つながりで、このバンドを。 シカゴで結成されたバンド、ロータリー・コネクションが1968年にリリースしたデビューアルバム『ロータリー・コネクション』(US37位)は、時代を反映してか、かなりヘヴィーなサイケデリック・ソウルの作品となりました。 A面3曲目に収録されたこの曲でも、やたら深いエコーとか、シタールやテルミンの音色とか、サイケ要素が満載です。 そして、一番サイケな要素は、実はアルバム・ジャケットかも知れません。 60年代後半、おそるべし!

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841: Twinn Connexion / Turn Down Day

「ツイン」は双子。ということで、本物の双子によるユニットへ。 一卵性双生児であるジェリーとジェイのホプキンス兄弟からなるユニット、ツイン・コネクションは、大きなヒットを出したわけでもありませんが、ソフトロックの界隈では知名度のあるユニットです。 1968年にリリースされた彼らにとって唯一のアルバム『ツイン・コネクション』は佳曲ぞろいで、ソフトロックのコンピレーションには、結構な確率で彼らの楽曲が収録されています。 ザ・サークルのヒット曲(US16位)をカヴァーしたこの曲も、なかなか洒落た感じの仕上がりとなっています。 しかし、まあ、2人が全く同じ格好をしている、このアルバム・ジャケットは、結構不気味です...

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840: Thompson Twins / King For A Day

前回のXTCの曲とは同名異曲ですが、私のような「ベストヒットUSA」世代にとっては、こちらの方が印象が強いのではないかと思います。 トンプソン・ツインズが1985年にリリースしたこの曲、いかにもこの時代のシンセポップと言った感じです。 本国UKでは22位どまりでしたが、USでは見事トップ10入りしています(最高位8位)。 この曲を収録したアルバム『フューチュアー・デイズ』もUK5位/US20位と、ヒットを記録しますが、この作品以降は下降線をたどり、バンドは1993年に解散しています。 当時、「『ツインズ』なのに、なんで3人組なんだよ!」と思っていたことをよく覚えています。

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839: XTC / King For A Day

「キング」つながりでこの曲へ。 XTCが1989年にリリースしたアルバム『オレンジズ・アンド・レモンズ』(UK28位/US44位)に収録されていたこの曲、落ち着いた感じのサウンドが、実に味わい深い1曲です。 2ndシングルとしてカットされています(UK82位)。 「たった1日王様気分を味わうために、自分自身を見失ってしまう人」への皮肉を込めたメッセージ性の強い歌詞が、実に彼ららしいです。 曲を書いたのは、ベースのコリン・モールディング。

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838: Deep Purple / Speed King

「Velocity」と「Speed」は似ていますが、微妙に違っていて、それぞれ「速度」「速さ」と訳されます。 速度はベクトル量、速さはスカラー量なのですが、まあ曲のタイトルで使われる場合は、大した違いではないでしょう。 ディープ・パープルが1970年にリリースしたアルバム『ディープ・パープル・イン・ロック』(UK4位/US143位)のオープニングを飾ったこの曲のタイトルは「Speed」の方でした。 歴代米国大統領が彫られたラシュモア山の彫刻をパロディにしたジャケットもインパクト大だった本作で、スピード感のあるギター中心のハードロックというスタイルを確立した彼らは、本国での成功を手にします。 しかし、USではほとんど注目されず、大ヒットを記録するのは、まだ数年後ということになります。

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837: Primal Scream / Velocity Girl

マニックスの「オーストラリア」には、カップリングとして3曲のカヴァーが収録されていたのですが、そのうちの1曲がこの曲。 プライマル・スクリームが1984年にリリースした2ndシングル「クリスタル・クレッセント」(UK188位)はヒットとは無縁で、そのB面に収録されたこの曲は、普通であれば、誰も知らずに終わるところでした。 ところが、1986年にNME誌が企画したUKインディーズ・バンドのコンピレーション・カセット『C86』の1曲目に収録されたことで、バンドは注目を集め始めることとなります。 とはいえ、『スクリーマデリカ』は1991年なので、ここから5年ほど、売れない時代が続いたわけですが。 この時代の彼らは、12弦ギターの音色が美しいギター・ポップ・バンドでした。 そして、この後、目まぐるしくスタイルを変えていくこととなります。

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836: Manic Street Preachers / Australia

デビュー時はイロモノ扱いだったマニックスでしたが、その後の活動で「UKを代表するバンド」としての評価を確立します。 個人的には、1996年にリリースされた4thアルバム『エヴリシング・マスト・ゴー』(UK2位)が大きかったように思います。 4曲のUKトップ10ヒットを生んだことからも分かるように、とにかく楽曲が良いアルバムでした。 アルバムからの4枚目のシングルとなったこの曲(UK7位)も、バンドの勢いがそのまま伝わってくるようなナンバーでした。

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835: Manic Street Preachers / Nat West-Barclays-Midlands-Lloyds

S&Gの『パセリ・セージ・ローズマリー&タイム』というアルバム・タイトルは、4種のハーブの名前を並べて付けられていました。 では、この曲のタイトルに出てくる4つの名前は、何を表しているでしょうか? 正解は、「ビッグ4」とも呼ばれた、イングランド・ウェールズの銀行・金融グループでした。 こんなタイトルの歌が収録されていた、マニック・ストリート・プリーチャーズの1stアルバム『ジェネレーション・テロリスト』(UK13位)がリリースされたのは1992年なので、もう30年以上前のことになりました。 「1stアルバムを世界中でナンバー1にして、解散する」とか言って、正直、訳の分からん連中だと思っていました。 もちろん、上記の公約は達成できず、バンドは活動を続けるのですが、以降、高い人気を維持し続け、2021年リリースの『ジ・ウルトラ・ヴィヴィッド・ラメント』もUK1位を獲得しています。 「最初のイメージだけで決めつけてはいけない」ってことですね。

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834: Simon & Garfunkel / Homeward Bound

「帰り道」つながりでこの曲。 サイモン&ガーファンクルが1966年にリリースしたこの曲、前作「サウンド・オブ・サイレンス」に続き、US5位/UK9位の大ヒットを記録しています。 シンプルなリズムのフォーク・サウンドに、2人の完璧なハーモニーという、「これぞS&G!」と言った感じの作品です。 この曲、アルバム『サウンド・オブ・サイレンス』のセッションで録音されましたが、同アルバムには収録されず、シングルヒットした後に、アルバム『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム』に収録されています。 ただ、UKでは『サウンド・オブ・サイレンス』に収録と、ちょっとややこしいことになっています。 まあ、この時代、アルバムの収録曲なんて、ミュージシャンの意向とは無関係に、レコード会社が好き勝手に変更していたので、彼らに限った話ではないですが...

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833: Buffalo Springfield / On The Way Home

2ndアルバムをリリース後は、ドラッグ所持によるメンバーの逮捕等もあり、ガタガタ状態だったバッファロー・スプリングフィールド。 レコード会社との契約を満了させるためだけに、残された音源をかき集め、1968年7月に3rdアルバム『ラスト・タイム・アラウンド』(US42位)をリリースします。 経緯が経緯ですし、実際に統一感はまったく無いアルバムですが、その「ユルさ」が意外と悪くない感じで、個人的には結構好きな作品です。(ま、「名盤」とは全く思いませんけど) オープニングを飾ったこの曲(US82位)はニール・ヤングの作品。にもかかわらず、リード・ヴォーカルは、なぜかリッチー・フューレイ。 爽やかなコーラスが心地良いナンバーです。