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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2021年2月の記事一覧

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057: Carole King / It Might As Well Rain Until September

ボブ・クルーのように、元々は裏方のソングライターが、自らもヒットを出す、と言うのは珍しい話ではありませんが、その最も成功した例がキャロル・キングでしょう。 当時の夫ジェリー・ゴフィンとのコンビで60年代初頭にヒット曲を量産した彼女。この曲は、元々はボビー・ヴィーのために書くも、ヴィ―の事務所が拒否。音楽出版会社のドン・カーシュナーが、彼女のデモを聴いて気に入り、そのままシングル発売したところ、これがキャロル・キング最初のヒット(1962年、US22位/UK3位)となりました。 しかし、この後のリリース作品はまったくヒットせず、一時は自身のレコーディングを完全にやめています。(ザ・シティ『夢語り』(1968年)は隠れた名盤) 1971年の大ヒット作『つづれおり』に至るまでには、こういった水面下のドラマがありました。何事も継続することは大事ですね。

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056: The Bob Crewe Generation / Music To Watch Girls By

「君の瞳に恋してる」のソングライターは、ボブ・クルーとボブ・ゴーディオ。フォー・シーズンズのヒット曲の多くを手掛けた名コンビです。また、ボブ・ゴーディオはフォー・シーズンズのメンバーでもありました。 一方のボブ・クルーも、ボブ・クルー・ジェネレーションとして、1967年にこの曲をリリースし、全米15位のヒットを記録しています。 ビッグ・バンド風のアレンジと、ちょっと哀愁漂うメロディーが心地よい曲で、「さすがはボブ・クルー」と思ったら、元はシド・ラミンと言う人が書いたダイエット・ペプシのCMジングルだと、最近になって知りました。 ちなみに、日本ではアンディ・ウィリアムスが歌ったバージョンがヒットしたようです。邦題は「恋はリズムに乗せて」。かなり微妙...

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055: Frankie Valli / Can't Take My Eyes Off You

ローリン・ヒル『ミスエデュケーション』のボーナス・トラックには、「君の瞳に恋してる」が収録されていました。 実に多くのミュージシャンがカバーしているこの曲、フォー・シーズンズのボーカル、フランキー・ヴァリが、1967年にソロでリリースしたシングルがオリジナルとなります。サビの前のホーン・パートは、一度聴いたら耳に焼き付きますね。 全米2位の大ヒットとなりますが、1位を阻止したのは、アソシエイションの「ウィンディ」。 あえて贅沢を言うなら...ヴァリと言えば、やっぱりファルセット。それが聴けないことだけが、ちょっとだけ物足りないですが...欲張り過ぎですね。

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054: Lauryn Hill / Doo-Wop (That Thing)

ボブ・マーリーには、複数の女性との間に11人の子供がいるとされています。 その中の1人、ローアン・マーリーと交際し、妊娠・出産したことが、キャリアの大きな転機となったローリン・ヒル。 フージーズのボーカルだった彼女は、妊娠をきっかけにソロ活動を開始。1998年にリリースされた『The Miseducation of Lauryn Hill』はUS1位/UK2位の大ヒットとなり、翌年のグラミー賞では5部門受賞の偉業を達成します。 この曲は、アルバムからの1stシングル。左が1967年、右が1998年という設定のMVが印象的でした。ラップの部分は何を言っているのか、私にはまったく聴きとれませんが、歌詞を見ると、タイトルの通り「あのコト」について、1番は女性、2番は男性へのメッセージのようですね。 ローリン・ヒルがリリースしたスタジオ・アルバムは、現在までこの1枚のみ。2ndアルバムがリリースされることはあるのでしょうか。

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053: Bob Marley & The Wailers / Redemption Song

Freedom(=自由)をテーマにした歌は数多くありますが、一番心に刺さったのはこの曲かも知れません。 ボブ・マーリーが、生前最後に発表したアルバム『Uprising』の最後に収録されたこの曲は、ボブ・マーリーのアコースティックギターとボーカルのみで録音されています(バンド・バージョンも録音されており、シングルのカップリングとして収録)。 翌1981年に、ボブ・マーリーは亡くなります。享年36。 このMVには訳詞も出ているので、多くを書く必要はないでしょう。 この曲は、ジャマイカに生を受け、社会の様々な不条理を目の当たりにした彼が、自らの死を悟りながら書いた「遺言」なのだろうと思います。

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052: Wham! / Freedom

ジョージ・マイケルと言えば、やっぱりワム!。当時、私、中学生でしたが、クラスの友人が熱狂的なファンだったことを思い出します。 この曲は、1984年リリースの2ndアルバム『Make It Big』からの3rdシングル。マクセルのカセットテープのCMソングとしても使われていました。 アルバムには、この曲以外にも「Wake Me Up Before You Go-Go」「Careless Whisper」「Everything She Wants」のヒット曲を収録していて、彼らの代表作と言えるでしょう。 このMVは、西側のポップ・グループとしては初となる、1985年の中国公演の時に撮影された映像で構成されています。 (政治的なことを一方的に書くつもりはありませんが、)このMVから35年が過ぎ、チベット、ウイグル、香港のニュースを目にすると、この曲のタイトルが「フリーダム」と言うのも複雑な思いではあります。

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051: Aretha Franklin and George Michael / I Knew You Were Waiting (For Me)

普通であれば、ストーンズからUKロックにつなげるところですが、ちょっと『変化球』で。 『スティッキー・フィンガーズ』の「ジッパー付き」ジャケットはアンディ・ウォーホルによるデザインですが、彼の最後の作品となったのが、アレサ・フランクリンが1986年にリリースしたアルバム『Aretha』のジャケットでした。 「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」を収録(しかも、この曲のプロデュースはキース・リチャーズ!)していることでも話題になりましたが、最大のヒットとなったのは、ジョージ・マイケルとデュエットしたこの曲。 アルバムからの3rdシングルとしてリリースされると、US/UKともにNo.1に。アレサにとって、US No.1は「リスペクト」以来、実に20年ぶり。そして、その勢いのまま、グラミー賞まで獲得するという、まさに特大のヒット曲となりました。 まあ、「ポップ過ぎてアレサらしくない」という批判もありましたが、このMV、高校生当時よく見て、好きでした。思い出深い曲ですね。 残念ながら、もう2人ともこの世にはいないんですね...

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050: The Rolling Stones / Brown Sugar

「毎日更新」をテーマに、1/4から始めたこの動画紹介記事『連鎖反応』も、おかげさまで50回目となりました。これからも、行けるところまで「毎日更新」を続けていきたいと思います。 ローリング・ストーンズは、1963年のデビュー以来、一度も解散することなく現在も活動中と言う、説明不要のスーパー・バンド。 50回目ということで、「50年前」のストーンズを取りあげます。 この曲は、1971年、自ら設立したレーベル「Rolling Stones Records」初のリリースとなったアルバム『スティッキー・フィンガーズ』からの1stシングル。UK2位/US1位の大ヒットとなります。 とにかく、イントロのギター・リフがカッコ良過ぎます。70年代ストーンズのみならず、70年代ロックシーンのオープニングテーマと言っても過言ではないでしょう。

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049: The Rolling Stones / Living In A Ghost Town

ザ・スペシャルズが歌った「ゴーストタウン」は、80年代初頭、不況のどん底に落ち込み、乱闘や暴動が頻発していた時代の英国のリアルな姿でした。 それから約40年後の2020年、世界中の街から人影が消え、本当に「ゴーストタウン」になってしまうことを予想した人は、おそらくいないでしょう。 この曲は、2020年4月にリリースされた、ローリング・ストーンズ8年ぶりのシングル。誰もいない街角の景色を映したMVは、パンデミックのリアルな記録と言えるでしょう。(日本が東京ではなく大阪なのはなぜだろう?) いつか、このMVを見て、「あんな時があったねぇ~、大変だったねぇ~」と笑いながら話せるような日が、早く戻ってきてほしいと願います。

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048: The Specials / Ghost Town

ジェーン・ウィードリンは、ソングライターとして、ゴーゴーズの多くの曲を書いています。045で取り上げた「Our Lips Are Sealed」は、ジェーンとテリー・ホール(ザ・スペシャルズ)の共作なのですが、この2人、一見「なんで?」という組み合わせ。 1980年のザ・スペシャルズのUKツアーをゴーゴーズがサポートした時に、どうもこっそり「意気投合」しちゃったのが共作のきっかけみたいです。なるほど、だから「唇は封印」しなきゃいけないわけですね! ザ・スペシャルズは、スカとパンクを融合したようなサウンドで人気を得たUKのバンドですが、1981年にリリースしたこの曲は、どんよりとした曲調が印象的。彼らにとって2枚目のUK No.1となりますが、直後にバンドは分裂し、テリー・ホールを含む3人はファン・ボーイ・スリーを結成します。 ファン・ボーイ・スリーも「Our Lips Are Sealed」をリリースしているので、聴き比べてみるのも面白いと思います(私はゴーゴーズ・ヴァージョン推し!)。

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047: Jane Wiedlin / Rush Hour

ベリンダ以外の元ゴーゴーズ・メンバーは、ソロ活動では商業的にあまり成功を収めていませんが、唯一の例外といえるのがこの曲。 ゴーゴーズのギタリスト、ジェーン・ウィードリンが1988年にリリースした2ndアルバム『Fur』からの1stシングル「ラッシュ・アワー」は全米Top10入りする大ヒットとなりました。 私、当時高校生でしたが、この曲、ポップで好きでした。サビの「Ooh you send me~♫」が耳に残りますね。 そして、イルカと一緒に泳いでいるシーンが印象的なMVも、青を基調とした色合いが、この曲のさわやかなイメージにぴったり合っていたと思います。

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046: Belinda Carlisle / Heaven Is A Place On Earth

ゴーゴーズは、「We Got The Beat」「Vacation」「Head Over Heels」とヒットを連発しますが、1985年に解散します。 その後、メンバーはソロ活動に入りますが、一番の成功を収めたのはボーカルのベリンダ・カーライル。 1987年リリースのこの曲は、US・UKともにNo.1の大ヒットとなります。まあ、ベリンダと言えば、最初に連想されるのはこの曲でしょう。 当時、あまり気にしていませんでしたが、改めてみると、こんなにイチャイチャベタベタ(←表現が古い...)したMVだったんですね。 あとこの曲、ボン・ジョヴィの「Livin' on a Prayer」に似ていることでも有名。まあ、コード進行が似ているのはよくあることですが、サビのベース・パートはちょっと似過ぎな気がします。 ちなみに、現在はバンコク在住とのことです。

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045: The Go-Go's / Our Lips Are Sealed

R.E.M.は、Hib-toneというレーベルから「Radio Free Europe」をリリースした後、I.R.S. Recordsに移籍し、ここでアルバムを5枚リリースします。(その後、ワーナーへ) I.R.S.は、マイルス・コープランド(ポリスのドラマー、スチュワート・コープランドの兄)が1979年に設立したインディ・レーベルですが、レーベルを代表的するアーティストと言えば、やっぱりゴーゴーズでしょう。 1981年にリリースした1stアルバム『Beauty and the Beat』(「美女と野獣(beast)」ならぬ「美女とビート」ですね!)が、女性だけのバンドとしては初のUSチャートNo.1となります。 この曲はアルバムからの1stシングルでUS20位のヒット。とにかく、メンバーがみんな若い!

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044: R.E.M. / Fall On Me

R.E.M.は、ジョージア州アセンズにて1980年に結成され、2011年に解散するまでに15枚のオリジナルアルバムを残しています。 初期はカレッジ・ラジオのカルト・バンドという存在でしたが、徐々に人気を広げ、1987年リリースの『ドキュメント』がUS10位のヒットとなって以降、アメリカを代表するバンドとなりました。 この曲は、その直前、1986年リリースの5thアルバム『ライフズ・リッチ・ページェント』からの1stシングル。私が初めて見たR.E.M.のMVはこの曲でした。 デビュー当時、歌詞が聞き取りにくいことで有名でしたが、このMVは親切にも歌詞を表示してくれています。ちなみに、この曲のテーマは「酸性雨」。 「リッケンバッカー」で「アルペジオを多用する」という点は、同時期のザ・スミスとの共通項ですね。そう考えると、ザ・バーズのロジャー・マッギンが与えた影響力の大きさを実感します。