鑑賞 いちばんすきな花
ジャンル
「silentに擬態したコメディ」
なんだろうなぁと思っていた
たまに爆笑してしまう私を
家族が奇異の目で見てた
セリフの一つ一つが刺してくる
しっとりとした群像劇に見えるのに
言い回しやテンポに
笑う私がおかしいんだろうか?
「2人組が苦手な4人が友達になる話」
「いちばんすきな花」は簡単に言えばそうで
キャッチコピーが、音楽が、
質感がミスリードするドラマ
そしてどれもが「正解」だった
楽しく喋ってる時
笑いの神が場に降りた時
1人が真面目に喋ってるのがツボにハマった時
あぁ、この人が好きだなと思う時
この人と出会えて幸せだとしみじみ思う時
この人とは分かり合えないと思った時
奇跡のような偶然が起きた時
その全ては人生で
ドラマという創作物にも
混在してあっていいものだ
例えばミステリーに恋愛があってはならないわけではないんだし
「どっちでもいいよね」を突きつけられる
多様っていうか、どっちでもいいよね
たぶん、これをずっと言ってる
私も2人組は苦手だと思う
でも3、4になった時に
傍観者の位置に行ってしまうタイプでもある
簡単にいえば「それぞれだよ」と
それぞれに言いながら
皮肉を交え
(【続編と聞いてたらキャスト総とっかえ】は生方さんの自虐というか、ネタとして消化したのかなと邪推)
丁々発止のやりとりを楽しめる
そんな間柄
それは
全く完全に価値観がかさなるわけでもない
みどりちゃんという
もう1人が飛び込んできたことで
より一層一人一人はくっきりしていく
誰かに近いと感じるなら
私は…みどりちゃんかもしれないな
ゆくえのように、ナナメに見がち
男子と2人なんて平気
呼んでも呼ばなくてもいいというか
異質な感じなところに呼ばれたり
逆に呼ぶの忘れられたり
たとえば男子の集まりに女子1人だけ呼ばれたり元職場での送別会で、全員が役職の人の中にヒラ1人呼ばれたりする
そしてそれが平気だったり
そういうところはゆくえ的
別にモテるわけじゃないけど
夜々が「1人です!!!!!!!!!」と
叫ぶシーンは共感する
でも夜々とゆくえが仲良くしているのは
多分微笑ましく、
でもちょっとだけ寂しげに見ると思う
最終回
ラストの演出は
何重にも重なっていた
生演奏の横で演じる4人が
可愛かった
椿邸を失った4人は
カラオケで、カフェで、街中で会う
最後の最後に
なんか違和感…
やっぱり、この感じはちょっと
へんてこりん…
何かのまちがいさがしの気分
マグカップが違う
注意されるのを見て
あ、やっぱりと笑う
けれど4人は楽しそうで
4人は2人にも3人にもなれて
楽しそうで
きっとどこでもやっていけるんだろうな
4人のしあわせが続くことを
4人の居場所が続くことを
少し寂しく
ただ純粋に願うラストだった
写真は私がすきな花
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