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春の祈り




※少し暗い内容になります。苦手な方もいらっしゃるかと思います。お気をつけください🖐


桜が咲き始め満開に近づくころ、母から祖母が倒れ入院したと、連絡があった。

持病はあるけれど今まで入院したことはなく、ずっと健康体だった祖母。去年実家に帰った時は、3年ぶりに会えて再会を喜び合ったのに。。


脳の病気ということで身体の半身に麻痺が残り、言葉が出ず(失語)、意思疎通も難しくほぼ寝たきりの状況とのこと……

医師からは90代だし持病もあり亡くなる可能性もありますという話しがあったと。母も、もう少し早く気づいて救急車を呼んでいれば…と後悔や色々な思いで落ち込んでいた。

とてもショックだった。

93歳まで生きたのだから大往生だよ、と言われたらそれも理解できるし、私だって他の人に言ったことがあるかもしれない言葉、、でもいざ自分の大好きな祖母のこととなると頭では理屈を分かっていても長生きしていてほしい、少しでも元気でいてほしいという感情が生まれてしまう。。

でも果たして寝たきりの状況で、管を入れて水分や食事を頂いている状況で、意思疎通も難しいこの状況で、
祖母は生きたい、って思うかな。

“ばあちゃんは、いつあちらにいっても大丈夫。じいさんもいるし”
祖母は以前そんなことを言っていたのを覚えている。サラッと言うからこちらもサラッと受け止めた。祖母なりの老いや死との向き合い方があったんだよね。生きることを精一杯楽しんだ人だからこういう言葉がでるのかな、すごいなと思った。私だったら死が怖いし未練たらしく生きることにしがみついてしまいそうだから。


優しくて、可愛らしくて、お茶目、さっぱりしていて、でもあったかい、いつも私の味方になってくれるおばあちゃん。

もう病気を発症する前の祖母には戻れないと思うととてつもなく悲しい気持ちになる。

やっぱりどうしてももう一度顔を見て話したい。生きててほしいと願ってしまう。完全に私のエゴだけど。

本人の力、医療やリハビリの力、を信じて、少しでも回復するように祈ってる。
反面覚悟が必要な状況ということも分かってる。

病院では今もコロナや冬季の感染症の影響でずっと面会制限されていて、基本的に面会禁止の状況。母ですら入院後一度も面会できていない。

会える目処がたたず焦る気持ち不安な気持ちもあるけど、私は私の居場所で日々やることやって過ごすしかないんだよね。がんばるね。

今回のことでいろんな体の機能を失ってしまったけど、辛い状況になってしまったけど、いのちは守られたおばあちゃん。おばあちゃんらしさの片鱗でも何か少しでも戻ってくるように、今は祈らせてね。

東京の桜とひ孫の写真を送ります。
待っていてね。

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