見出し画像

ひこばえ

久しぶりに重松清さんの本を読んだ。

夫婦は血がつながっていないが、子供は親とつながっている。
曽祖父母、祖父母、親、子供、孫、曽孫
どこまでもつながっていく。

子供の頃生き別れた父親の死を知らされ、父親に対して良い思い出がなかった主人公が、やっと子供になれるまでを描く。

主人公は介護付き有料老人ホームで施設長をしている
老いについても考えさせられる。

幼い子供を育てるのは、明るい未来を信じること。
未来の光を夢見るからこそ、できる我慢もある。
老いつつある子どもが、最後の日々を生きる親を看るとき、未来のどこに、光がある?

はい!その通りですとズーンとくる文。

ただ、話は暗い内容、結末ではない。

まだ小さい孫たちの顔は私に似ていないので、正直私がおばあちゃんですよという実感がわかない時もある。
娘のお腹にいる時から知っているし、孫をいじめる子がいたらやっつけるぞと血圧が上がってくるので、そういう時は孫だと実感する。

私自身、孫、子、親、祖母と長らく生きてきた。
あの人たちの血を受け、この子たちにもつながっていると思うと、私は私の血がつながっている孫たちを決して嫌いにはなれないだろうな。

分かりきった事だけれど、血のつながりって凄いから大切にしなきゃって話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?