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一刀両断で傷を負う

誰かに騙された訳じゃない。誰かに裏切られた訳でもない。
泣きたい程酷い目にあった訳ではないけれど、ほんの些細な出来事に心が傷つく事がある。何でもないような顔をしてやり過ごしても、少しずつストレスは溜まっていく。まるで箪笥の裏の綿ぼこりみたいに。
とある小さな路地裏に傷ついた者がたどり着くスナックがあるらしい。その名もスナックキズツキ。

一瞬の事なのに、一晩寝ても忘れられない。
そんな人がいる事を相手は知らない。

昨日レジでクーポン等お持ちでは無いですか?と問うと「ないっ!」と返された。
サングラス🕶をかけているので表情が分からない。
カゴを置いた後もふらふらして目の前に居ない。
会計までプンプンしていた。
何か気分を害する事をしてしまったのだろうかと考える。
混んでないし、私が嫌なら別のレジへ行けば良いだろうに。
ひと言の「ないっ!」でバッサリ切られた感じがした。
ひと言で傷を負った。
気づかない内に誰かを傷つけ傷つけられている。
笑顔で「ありがとう。ありがとう」と言うお客さんがいる。
それが出来るって素晴らしいと尊敬する。
とても難しいけれど、少しでも近づける様に努力したいと思う。

以前益田ミリさん原作、原田知世さん主演のドラマが好きで見ていた。毎回うんうん、そう言う事ある。分かる。と傷ついた客に感情移入し、原田知世さんが演じるトウコから勇気をもらっていた。そのドラマを思い出した。
エンディングに流れる森山直太朗さんの歌も心に沁みる。良いドラマでした。


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