見出し画像

#031 アラビア語メモ~標準語

小職のアラビア語は、汗顔の至りながら、未だ卒業疑惑で話題の老婆、東京都知事にも及ばないが、3年間、アラブ文化に触れてきた細やかな知見を12年前に購入したNHKラジオ講座テキスト(冒頭画像)の内容も含め、ここに記録しておきたい。

アラビア語の標準語はフスハ―(Al-fuSHaa)と呼ばれる。アラビア語は、イラクからモロッコまでと東西に広く、歴史の長いアラブ世界のため、方言差が大きい。しかし、フスハーは、バグダッドが繁栄を謳歌した中世イスラム時代、アッバース朝期に、行政、文芸、学術の言語として発達したもの。もともとはイスラム化以前のアラビア半島で部族間で共有されていた詩の言語を起源に、イスラムの聖典コーランのアラビア語を基盤として聖なる言語でもある。
この標準語に加え、映画等の影響もあり、エジプトのアラビア語方言(アンミーヤ)は、アラビア語を母国語とする人であれば、一応、誰でも分かると言わている。実際、営業会議などで、エジプト人、サウジ人、ヨルダン人、パレスチナ人、イエメン人、シリア人等が一同に会した場合、方言はあってもアラビア語で話をすることができているのを見ると、アラビア語の汎用性を目の当たりにする。無論、クリスチャンもいるが、中東、北アフリカは、人口の大半を占める回教徒ーアラビア語の文化圏といってよい。一応、その標準語がフスハ―となる訳である。尚、アラビア語の究極が、コーランのアラビア語であり、最も美しい完璧かつ神聖な規範となっている。イスラムの神は、アッラーだが、キリスト教の神も、アラビア語では同じ、アッラーとなる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?