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第4回

私は小学生のころから、大人になってお酒が飲めるようになったら絶対にハイボールを飲んでみたいと思っていました。当時、テレビよく流れていたサントリー角ハイボールのCMに憧れていたのです。「ウイスキーがお好きでしょ もう少ししゃべりましょ」という曲とともにバーカウンターでハイボールを作る女優の小雪さんの姿を今でも鮮明に覚えています。▼現役のコピーライターが過去の名作コピーベスト3について語る「名作コピーの時間」を拝読しました。先ほど紹介したサントリーハイボールのコピーは、この本の中で、資生堂のコピーを手掛ける石川北斗さんのベスト3にランクインしていました。いつも恋に上手な女性の掌で転がされていることがわかっているけれど、気づかないふりをしている男性といった妄想を掻き立てられるコピーだと語っています。私は幼いながらに、大人の恋模様に興味をひかれたのかもしれません。▼石川さんは本書でパルコの「昨日は、何時間生きていましたか。」も挙げています。彼はこのコピーを「北風さえ惚れさせる太陽」と表現しています。私はこの表現に心を奪われました。▼「北風と太陽」と聞いてイメージするのはライバルや宿敵。そんな相手さえも思わず振り向かせてしまう。そんな大きな包容力を持ったまばゆい太陽。ふんわりとしているようで伝えたいことは的確にこちらへ伝わってくる。そんな言葉に感じました。私もジャーナリストとしてそんな表現をできるようになりたいです。

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