小さなころ感じた寂しさは・・・ (ある日のフリースペース雲)
フリースペース雲では「雑談」を大事にしています。
この「雑談」ができる場というのは、緊張せずにいられる場ということでもあると思いま す。
とりとめのない話の中からお互いの立場を知ったり、自分でも気づかなかったことが意識 されたりするのです。
ある日のフリースペースでの雑談の様子です。 話の流れから、彼ら若者たちの5歳ぐらいのころの話が出ました。
キヨシ君は 「僕はいつも寂しくて泣いていた。」「お母さんも泣いてたから僕が守らなきゃと思ったんだ。」 今現在保育に興味があるキヨシ君。そこでの研修が楽しみなのは、その幼い時の記憶の中にあ る自分の姿があるからなのかもしれません。
ケンジ君は 「親が喧嘩している声を聴くのがほんとに嫌だった。」「だから兄貴にずっと頼って くっつい ていた。」 小さい時の記憶がいまだに鮮明に残っているようでした。その代わり、兄弟仲は今でもとて も良いそうです。
カオリさんは 「親が好き過ぎて親と離れたくなくて お泊り保育の時は逃げ回っていた。」 そんなかわいらしい姿が目に浮かぶようです。
そして私は 「親戚に預けられて寂しくて一人池のほとりにたたずんでいたら雪が降ってきて『さびしいな ー』って感じた光景が大人になるまで残っていたよ。」 いつの間にか今も心に残っている、小さいころの「寂しい思い出大会」になっていました。
一人が話し出すと、それが呼び水となってそれぞれが小さいころのことを思い出して話し出し ていたのでした。
いつもは忘れていても小さいころに感じた寂しさは無意識の中でその人たちのその後に影響 を与えているのかもしれないと、彼らと話していて感じたところです。
思いがけずこんな話ができるのはお互いを信頼しているからこその事なのかもしれません。
(文中ではプライバシー保護の観点から仮名とし、内容も多少変えてあります)
★フリースペース雲は早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)の支援サークルであり、早稲田大学の学生が中心に活動しています。
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