ボランティアの神髄って?(雲の無料学習支援②)

NPO 法人助走の場・雲では、不登校支援の他に無料学習支援を行っています。 今回もまたその個別の無料学習支援のボランティア学生の奮闘のお話です。

2年前にミャンマーから来たリリーさん。中学2年生の女の子です。
お父さんは以前から日本に来ていましたが、2年前に家族を日本に呼び寄せたようです。
今ではお父さんより日本語が上手で、漢字などもかなり読める努力家です。

ところで、彼女とご家族が一番困ったのが、なんと夏休みの宿題の「読書感想文」!
これが私たちの最初のタスクとなりました。
私たち日本人にとって「読書感想文」は小学校の時からの宿題の定番ですよね。
ところがミャンマーの教育では感想文を書くなんていう文化自体が無かったんだそうです。
これには家族みんなで首をかしげてしまったのも無理ありませんね。
そのうえ課題図書が 「14 歳の君へ」という中学生に向けた哲学書で、原稿用紙 5 枚提出というハードルの高さ!

「いくら何でもそれは無理なんじゃないの。」と一同「絶句」してしまいました。

しかし、学生ボランティアたちには火が付いたようです。
それはまず原稿用紙の書き方から始めるという、長い道のりに見えたのですが・・。

まず初めに彼女が本を読んで感じたことを書いてきてもらいました。
しかしそこにはフレッ シュな気づきや真摯に自分に向き合う姿が見られたのです。 「この子はすごいぞ。」と学生たちにはさらに火が付いたのでした。

漢字や言葉遣いの間違いを直しただけで立派な「読書感想文」になり、提出することができ ました。 この件では、私たちも大きな達成感を味わうことができました。 思いもしないところで私たちが受け取れる喜びや気づき。 こんなことがボランティアの神髄なのかもしれませんね。

★フリースペース雲は早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)の支援サークルであり、早稲田大学の学生が中心に活動しています。

現在雲では無料学習支援の希望者を募集しています。
ご希望の方はご連絡ください。ホーム | 助走の場・雲 不登校・引きこもり支援 (josounobakumo.wixsite.com)

(文中ではプライバシー保護の観点から仮名とし、内容も多少変えてあります。

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