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「タイパがいい」は本当に効率的か

「タイパ」という語が浸透して久しいですね。いわゆる「タイムパフォーマンス」ですね。このタイパを追求して、映画やドラマを倍速で観るような視聴法であったり、『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』(レジー、集英社新書)で指摘されていたように、ビジネスの役に立つものとして手早く教養を身につけたいという風潮が見られるのかなと感じています。

対時間ということであれば、たしかに効率のいい情報の摂取の仕方であるとは思いますし、正面から「本当の面白さを分かってない」とか「そんなことは役に立たない」と声高に叫んだところで、何の解決にもならないとも思うんですよね。それでも言葉にしがたい違和感みたいなものはあって。最近になって、その疑問を明確にするような手がかりを少しだけつかめた気がしています。

具体的には、「長い目で見た場合、タイパがいいとされる行為は本当に効率的か」という疑問を感じるようになったんです。

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