Photo by chitarophn 書くことと、忘れること 31 岩井圭也 2024年4月23日 07:00 ¥100 僕たちは日常的にSNSやメール、勤め先や役所の書類、日記や手帳などいろいろなものを「書く」ことで毎日を過ごしています。ではなぜ、僕らは物を書くのか。一介の物書きとして、僕はずっとそのことが気になっていました。岸田奈美さんの「忘れるという才能」というエッセイに、次のような一節があります。愛しいなあ、と思った。そして気がついた。私は忘れるから、書こうとするのだ。後から、情景も、感動も、においすらも、思い出せるように。つらいことがあったら、心置きなく、忘れてもいいように。父のときみたいに、もう忘れたりしないように。どうせ後から読み直すなら、苦しくないよう、少しばかりおもしろい文章で書こうかと。無意識にわたしは、選択していたのだと思う。岸田奈美『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった+かきたし』(小学館文庫)p.120-121 ダウンロード copy ここから先は 1,590字 この記事のみ ¥ 100 期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に! 購入手続きへ 有料マガジン ¥ 500 記事は1本100円なので、月単位で読んでいただくほうがお得だと思います。 活字ラジオ 2024年4月 500円 2024年4月分の活字ラジオです。 期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に! 購入手続きへ ログイン #音声入力 #活字ラジオ 31 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート