見出し画像

ひとが文章を書く理由

『なぜ人は書くのか』(茂呂雄二、東京大学出版会)という本があるんですけれども。この本に非常に印象的な一節がありまして。タイトルの通り、人はなぜ「書く」行為をするのか、ということについて論じているんですけれど、最終章にこういう文章があるんですね。

なぜ書くのか。これがわれわれの問いだった。まず、これに中間的ではあるが答えを出してみよう。なぜ書くのか。われわれはわれわれ自身の声を作るために書くのだ。

茂呂雄二、補稿・汐見稔幸『なぜ人は書くのか』(東京大学出版会)

この「声を作る」という表現が、僕の書き手としての実感とも合致するなと思っていて。もう少しだけ引用します。

ここから先は

951字
この記事のみ ¥ 100
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?