超ポジティブ人間が鬱になるまでchapter 1-3

そんな中、ある日突然ご飯が食べられなくなった。食事を目の前にしても何の感情も湧かず、拒否反応さえ出ていた。仕方がないので婚約者のご飯として残し、また仕事へ出かけ、家に帰ったら犬の散歩、ご飯をあげ、婚約者の夕飯を作り、ソファで寝る。そんな生活。

ベッドで寝ようとすると「邪魔!俺が寝れないだろ!」と蹴り出される始末。
というわけで、半年間ほどソファで仮眠をとっていた。
残って持ち帰って来た仕事をこなし、30分程度の仮眠をとり、シャワーを浴びて、犬の散歩、ご飯をあげて、婚約者のご飯を用意して、スーツを着用して出社する。

これを半年間。

突如、本当に突然、倒れてしまった。
救急車で運ばれ、意識を取り戻した時には、まず最初に会社に電話をして、激怒された。

「すみません、仕事に行かなきゃいけないので早く点滴を外してもらえませんか」とナースに頼む。
「栄養失調のようですが、お食事は摂られてますか?」と聞かれて、答えられなかった。

それでも無理やり点滴を外してもらい、仕事に行った。

始末書を書いて、上司に提出をし、いつも通り仕事をこなした。今思えば、この頃もう既に、脳がうまく機能していなかったように思う。

M&Aの前の会社の社長から電話がかかって来た。
倒れたと聞いたけど大丈夫か?と。
大丈夫です、ご迷惑をおかけしました。大丈夫です、大丈夫です。と答えると、

一度、病院に行きなさい。休みなら私が何とかするから。と。

それで休みを取らせてもらい、病院に行ったところ、

「重度のうつ病ですね。お薬出しますので飲んでください。診断書も書きますので、もう今日から働いてはいけません。」

医師の診断が信じられなかった。

続く

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