見出し画像

吹奏楽とオリンピック

現在、パリオリンピックが行われている。

毎日テレビで、たくさんの選手が活躍しているのを見て、元気をもらったり勇気づけられたり、
感動をいただいている。
(すぐ涙が出そうになるので、家族の前で泣かないように堪えるのに必死…)

選手の活躍に目が離せないオリンピックだが、
音楽も、そのシーンを盛り上げるのに欠かせない存在だ。

今回は、私が好きなオリンピックに関連する曲を紹介したいと思う。


1曲目は「オリンピック・スピリット」
ソウルオリンピック(1988年 夏)のテーマ曲。
ジョン・ウィリアムズ(スター・ウォーズやインディ・ジョーンズなど数々の名曲がある)が
オリンピックのために作曲した。

冒頭、金管のファンファーレから始まる、かっこいい曲だ。


スネアがかっこよくて好き。
こんなリズムです、どうぞ。

かっこいい…


2曲目は「K点を越えて」
1999年の吹奏楽コンクールの課題曲だ。

1998年に長野で冬季オリンピックがあった。
その際、スキージャンプ団体戦で、日本の選手が
K点を越える大ジャンプを見せ、見事優勝した。

私はたまたまインフルエンザで学校を休んでいたため、テレビで生中継を見ることができた。

K点を越える大ジャンプを見せた原田選手は、
並々ならぬ思いでジャンプ台に立っていた。

前回のオリンピックで、自分のミスで思うような結果が残せなかった経験があったからだ。

同じ失敗はできない、けれど嫌な記憶が頭をよぎる…。


ものすごいプレッシャーだったと思う。

でも、原田選手は、前回の屈辱を晴らすばかりか、K点をも越える大ジャンプを見せてくれ、
人々に感動を与えてくれた。

ゲレンデに響き渡る大歓声は、雪が解けるかのように熱く、私の胸も興奮で熱くなり、じんわり涙が出てきた。

いつの間にか、きつさなんか吹き飛んでいた。


原田選手の色んな思いのこもったジャンプが身を結び、お互いが健闘を讃え合い嬉しそうに抱き合っているシーンは、何度見ても涙してしまう。



その感動的なシーンの動画がありましたので、
よろしければご覧ください。

https://youtu.be/yu15hFKrpDA?si=VJdDB_xAcVWWOJ94

また泣いてしまった。


K点〜を作曲された高橋伸哉さんも、感銘、感動を覚えたのだと思う。その思いが存分に溢れる、素晴らしい曲になっている。

「K点を越えて」のスコアには、このように書かれてある。

1998年、長野冬季五輪における日本人選手の活躍は、私達に数多くの感動を与えてくれた。中でも、スキー・ジャンプ団体戦の勝利は、特に印象深いものであった。曲名にある「K点」とは、スキー・ジャンプ競技の用語で、ドイツ語のKritisch Punkt(英:Critical Point)の頭文字「K」に由来し、着地における極限点を意味する。元来危険とされるはずのK点越えも、今日では勝敗の分かれ目となることが少なくないという。そのような極限点に、恐れることなく挑み続ける選手達の勇気を讃えるべく、この作品を書いた。と同時にこの曲が、日々練習に励まれている演奏者の方々への、ささやかなエールとなれば幸いである。

行進曲「K点を越えて」スコアより

高橋伸哉さんのこの文章を読むだけで泣けてくる。
選手達の勇気を讃えるために作られた曲が、
こちらです。

冒頭、金管の華やかなファンファーレ
ホルンの裏打ち
低音パートのチューバとコントラバスの、リズムを刻む音(低音がしっかりしていると、安定感がある音楽になる気がする)
中間部分(trio)のメロディを奏でるクラリネットとサックスのユニゾン(この部分を聴くと、なんだか落ち着く)
トランペットが気持ちよく吹いている華やかな
メロディの裏で、これまた気持ちよく裏メロを
吹くトロンボーンとユーフォニアム

それぞれの楽器が個性を活かした音で、メロディやリズムを奏でる。

華やかなメロディの裏で、一見地味かもしれないけれどとても重要な[音、リズム]があるから
複雑なハーモニーが生まれる。
そういう部分が大好きだ。


どちらの曲も、高校の時に出会った。
卓球部だった私は、卓球の練習場だったプレハブの隣で、吹奏楽部がプレハブで練習しているのを毎日聴いていたのだ。

私は吹奏楽のサウンドにたちまち魅了された。

部活中、この2曲が流れ始めた途端、やったーと
テンションが上がり、心の中でガッツポーズ。

自然と元気が出る、勇気が湧いてくる。

卓球に集中しようと思うのだけれど、頭の中は
音楽でいっぱい。

卓球の練習中なのに、完全に音楽の世界にひっぱられていた。

好きな卓球をしながら好きな音楽が聴ける、なんて贅沢な時間なのだろうと思っていた。


私は吹奏楽が大好きだ。

好き過ぎて、大学で吹奏楽のサークルに入ったほど好きだった。(トランペットをやっていた)

大学で始めたので上達はしなかったけれど、高校の頃から憧れていた吹奏楽部に入り、みんなでひとつの音楽をつくる感覚を味わえて、本当に
感無量だった。


書いていて思い出した。

私は夕陽が好きなのと同じくらいの熱量で、
吹奏楽が好きなことを。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?