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育児の暗黒時代。③

*長男は現在特別支援学級の1年生
ADHD.ASD.HSPをもつ男の子です

緊急事態宣言があけ
6月からは、2日に1回幼稚園がスタート。

幼稚園に行くということを
本人はどれだけ理解できていたのだろうか。

毎日靴箱の前でひっくり返って泣く息子を先生に託し
降園時にも私の顔を見て泣く。
そんな毎日で心が締め付けられるような気持ちだった

幼稚園生活が始まって2週間が経った頃
先生から面談をしたいと言われた。

私も幼稚園教諭。
先生が何を聞きたいのか想像はできた。

療育に通っていること。
どんな課題があってどんな支援が必要なのか。
特性について。
全ての情報を用紙にして
先生に持って行った。

それから毎月1回
療育報告と支援方法を紙にまとめて
先生に提出した。

そんな私の努力を認めてくれたのか
先生たちはすごく丁寧に支援してくれた。
特に補助についていた年配の先生は
長男の事も私の事も気にかけてくれ
たくさん相談に乗ってくれた。

この先生に出会っていなかったら今の私はいない。

1学期中には環境に慣れてきたのか
笑顔で登園できるようになってきたが
集団行動はまるで皆無だった。

部屋から出ようとしたり
外で集まる時には1人だけ遊具で遊んでいたり
みんなと同じように....なんて到底できなかった。

そして運動会シーズン
特別に練習の様子をみにきてもいいと言われたので
幼稚園に足を運んだ。

想像は出来ていた。覚悟もあった。
それでも長男の姿をみて涙がこみあげた。

何もできない。
かけっこもお遊戯も周りのお友達が元気に練習を行う中、長男は半分パニックになりながら泣いていた

その帰り際
補助の先生が声をかけてくれて
「お母さん。ごめんね。安心できるような姿を見せてあげられなくて。」先生が泣きそうになりながら言ったその一言で強気に保っていたメンタルは崩壊し先生の前でボロボロ泣いた。
「でも、長男の笑顔は周りの人を幸せにしてくれる。本当に周りのみんなを笑顔にしてくれるんです。だからこの笑顔を守ってあげたい」
そう言ってくれた。

運動会当日も
競技には参加できず、端の方で電車のおもちゃを持ちながらその場にいる。という感じだった。

その2ヶ月後にあったお遊戯会では
先生にホールドされながら
舞台に立っていた。

そして3学期になり、ようやく
長男の成長が少しずつ見えるようになってきた

朝の支度もスムーズに行えるようになったり
集団で集まる際も何かお気に入りのものを持っていればその場にいれるようになってきたのだ。
歌や踊りも覚えて、家で披露してくれるようにもなっていた。

そして年少さん最終日。
役員のお母さんが先生にお礼を渡す為に
帰りのお集まりに部屋に行った時撮った動画。

そこにはみんなと同じように椅子に座ったり
ピアノに合わせてアブラハム体操を踊る
長男の姿が映っていた。

年少の1年は思い出すだけで
辛いことがたくさんあった。

周りの子との差に現実を突きつけられた。

でも1年のなかで
確実に長男は成長した。

周りの子に追いつくことはなくても

ゆっくり確実に成長していける

これが体感できた。

育児の暗黒時代にようやく光がさしてきたのだ。


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