サンダーバードと自衛隊
現在60代の私が小学校低~中学年の頃、NHKで放送されていた人形劇で「サンダーバード」という番組がありました。その後再放送やらTBS系でも放送されていたこともあり、私より若い人達も目にしたことはあると思います。
元宇宙飛行士の資産家が家族や親戚を仲間にして《国際救助隊》を組織化、世界中で起きた大災害に対して、超強力なメカを駆使しそこにいる被災者を救助する…といった話で、登場するメカの凄さに度肝を抜かれた子供は多い。かくいう私もその類いでした。
過去の災害時もそうでしたが特に最近の、甚大な被害をもたらした阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本地震やら今回の能登半島地震等の報道に接し、自衛隊が時に、サンダーバードにダブって見えるのは私だけでしょうか。
自衛隊の任務は国防と災害救助なのですが、法律に明文化もされていない組織に非常の責任の重い2つの任務を負わせている状況は何とかしなくてはなりません。憲法改正は一向に進まず、共産党のように「認めないが、災害時には助けてもらいたい」などと言い放つ輩までいる状態。酷すぎませんか。
定期購読している「月刊WILL」の今月号(2024年4月号)に《自衛隊よ、本当にありがとう》という特集が掲載されていますが、その中の記事の中には【平時は予算・装備を最小限にしろと言い、災害時には「早く助けろ」って、自衛隊はスーパーマンか!?】といった論調のものもあります。…これは自衛隊の元陸将の方が書いていますが、全くその通りだと思います。
そこで思うのですが、2つの機能…国防と災害救助を分けてしまえば良いのではないでしょうか。つまり現在の自衛隊を〔国防隊〕と〔災害救助隊〕に分割するのです。そして憲法に明記し、国防隊は国を守るのに専心する。当然戦力も持つ。外国で言うところの「軍隊」扱い。平和憲法で戦争しませんって言ってれば何処も攻めてこず平和を維持できるなんて、今時誰も信じません。本音で言えば共産党ですらそうでしょう。馬鹿でない限りにおいて。
自衛隊なんて、鵺みたいな「言い訳名称」をいつまでも使っているから話が進まないんです。歴史的な経緯もあるし、各政党の名誉や拘り、譲れない部分も絡んでしまう。だから名前を変えれば一気に話が進むかも知れません。
国防だけでも大変なのに、大災害が起きたらその対応も任せようなんて、虫が良すぎると思いませんか? しかも憲法上で身分が確定していない人達ですよ! 物事はシンプルにしましょう。今問題になっている「裏金問題」だって【入ったお金で使わなかった分は雑所得、だから明らかにして税金も納める】といった、民間と同様のシンプルなシステムにしておけば済んだ話。
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