ドラマは〈馬鹿につける薬〉になる?
光希重名士の姓名判断的ココロ(46)
今季話題のドラマ、そろそろ評判が確定しつつあるようです。今のところ評判が良いのはネットニュースなどによれば、フジテレビ系の月9ドラマ「謎解きレトリック」や、TBS系の日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」あたりでしょうか。個人的には「モンスター」や「トラベルナース」も好きですが、昨日(11/3)第2回が放送された「海に眠るダイヤモンド」について一言。
原作者や制作陣にその意図があるのかどうかは分かりませんが、「彼の国」へのアピール方法として面白いかもな、と思っています。「彼の国」の国民は物語の舞台となっている《軍艦島》(正式名称:端島)で、石炭が掘られていた時代に彼らの先祖が《強制労働させられた》と言い張り、軍艦島を世界遺産にしようとした我が国を妨害し補償金をむしり取ろうとしています。
自分たちの方が真の歴史を知らないだけのくせに「正しい歴史を知れ!」「謝れ!」「金よこせ!」と騒ぐ馬鹿な国民ですが、馬鹿にいくら説明しても聞く耳を持ちません。何故なら馬鹿は頑固者だからアップデート出来ず、だからこそいつまで経っても馬鹿のまま。馬鹿につける薬はありませんが、映像で見せる、という手はあるかもな、とドラマを観ながら考えています。
申し訳ないことに実は原作を読んでいないので、このドラマが今後どういう展開になるのか私には分かりませんが、時代背景と島民の暮らしを具体的にドラマの中で描くことで『ん?聞かされてきた歴史とどうも様子が違うぞ?何だこれ? フィクションだからか?』と、「彼の国」の国民が考え始めるのではないか…と淡い期待を持ったのです。映像には文字の100倍もの情報量がある、とも言われます。映画やドラマで見せられた情報は強いものです。
ドラマの中で例えば、日本人も「彼の国」の国民も、島の中で日々仲良く暮らし助け合って生き、働いていたこと、そこには差別は一切無かったこと、給料などの待遇にも全く差が無かったこと、「彼の国」の国民でも優秀な人は班長に任命されていて、日本人の部下を仕切っていたことなどなど、きちんと残されている資料の許で、ハッキリしている歴史的な事実を、ドラマの中に〈エピソード的に〉差し込んでもらえないかと考えているのです。
文献も資料も当時の島民の生存者も、全てがそのように証明・証言しています。当然のこと、無理矢理連れてこられた人など、只の1人もいません。日本には必要な、しかし非常に危険な職場であり、だからこそ給料が良く、最先端の住宅や電化製品など充実した生活が送れることに魅力を感じ、日本人も「彼の国」の人たちも自ら軍艦島に働きに来ていたのです。家族と共に。
ドラマのエンドロールの中に《取材協力 軍艦島コンシェルジュ》とありましたが、ドラマへのエクスキューズとして《この物語はフィクションです。登場する団体、名称、人物、地名等は実在のものとは関係ありません。》と表現されていましたが、それはそれとして、《時代考証は現存する資料・文献・生き証人の方々の協力等により正確を期しています。》くらいのアピールをして欲しいものだと考えています。ドラマは既に始まってしまいましたが途中からでも良いので、是非とも考えてみてくれませんか? TBSさん。
因みにタイトルの「海に眠るダイヤモンド」の【天命】は43画。一筋縄ではいかない難しい運勢ではありますが、喋りが達者な3系列数であるのは事実。「広報官」としては当に適役なのかも知れませんね。期待しましょう!