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島流し2日目

島流し2日目。
まいった。という言葉に集約された。本当に来てよかった。

五感を整えるゆったりとした1日目とは違い、怒涛の対話の連続だった。

この春から副町長となった中川さん、プロジェクトXにも出ていた魅力化政策顧問の吉元さんのお話。
和歌で有名になりたいという榊原有紀さんのお話。
移住してきて半官半Xで働く原孝平さんのお話。

〇楽しくなければ人は集まらない。志はコアメンバーだけでとどめておけばいい。

〇和歌は景色を見て共感し合うための歌で、厳格なルールがある。その中から感情を紐解くのが面白い。

〇海士町のことは知らなくて、マイナビ転職で上から見てたら、会津若松市、海士町、あと1個くらいあってその中から決めて移住してきた。

それぞれとても学びのある時間だった。
そして、夕方の島前高校の高校生との対話が忘れられない経験となった。

これまでも仕事柄すばらしい大学生たちと話すことは多かったけれど、高校生と1対1でこんなに長い時間話すのは初めてかもしれない。

事前にある程度分かっていても、驚くほどの考え方としっかりした姿勢だった。そんな高校生に対して、「自分はなぜ今の仕事を続けているのか」を話す。高校生にも分かる言葉で熱量をもって伝えたいと思った。
どうしてそう思ったかというと、やっぱり今の仕事が好きなんだと今書いていて気付いた。

おれダサくなってないかな?

と高校生に尋ねたけれど、それは自分で今の自分をダサくないと自分が思っている、より強く思いたいからだろう。

「自分で今の自分ダサかったなと思うことってある?」そんなことを高校生に聞いた。

引き際を誤りそうになったとき。後輩の成長の機会を奪うことはダサいなと思った。

すごいなと思う。残していく人たちのことを思いながらも、人の成長を信じているからだろう。その言葉がすっと出てくるところが素晴らしかった。

ふと、高校生と話していく中で、出てきた言葉がある。

めっちゃつらい

親元離れて寮で暮らす高校生。
一人で過ごす時間がなく、常に誰かといる環境を思えば当然そうだろう。
しっかりしているけれど、うちの子と3つしか違わない子の話を聞いて胸が締めつけられた。

めっちゃつらいけど、毎日おとぎ話の中にいるような体験ができている。
朝起きたら毎日ディズニーランドにいるみたい。

だからここに居続けたいから努力したい。

そんな話を聞けて、感情を揺さぶられて、海士町にきてよかった。来てみなければ見えなかったこと。
彼ら彼女らの澄んだ強い眼差しを忘れることはできないだろう。
自分はそれだけ努力ができているだろうか。
負けてへんとは思う。まだ負けたくない。

高校生との話を終え、みんなそれぞれに感じることが多かった様子で、夜遅くまで感じたことを話し合った。場が初日とは比べ物にならないくらい深まった。

翌朝、民宿の但馬屋の肌のきれいな女将さんとキンニャモニャ饅頭の話をしている中で、

キンニャモニャ踊りまだ見とらんの?踊ったげるわ!

と言ってくれて、宿の前で披露してもらう。もてなし力が半端ないところが垣間見えたのと、圧倒的な美声だった。温かい気遣いに心が温まった。

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