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交通事故にあった

 数日前 出勤途中の横断歩道でのこと。私の前方に8歳か9歳くらいの女の子が一人いた。その子は信号が変わるや駆け出した、そこに結構なスピードを出した大型バイクが迫って来た。

 咄嗟に彼女を抱きかかえる様に行動する私。

「ドン!!」と鈍い音。

何メートルか吹っ飛ばされる私と女の子。

暫くして立ち上がる私。

少女を確認する。どこも怪我はなかったようだ。

バイクの運転手に近ずく。

 バイクの全面がかなり破損している。FRP(硬質プラスチック)を使用しているにもかかわらず。

 怯えた目をするドライバー。そして小さく震えている。

次に自分の状況確認、服がちょっと汚れた程度でどこにも異常はない。周りを見ると何人かの人が集まってきた。

面倒くさいので、ドライバーの頭をグーで軽くパンチしその場を去った。

その夜にも異常は出なかったので多分大丈夫だろう。子供のころ入院していた時、隣のベッドの中国人から気功技を教わっていたのが功を奏した。

次の朝 同じ時間同じ場所に数名の人が私を待っていた。

昨日の女の子とその両親だった。

「昨日は娘を助けてくださってありがとうございます。お怪我はありませんでしたか?」

「改めてお礼がしたいので、お名前と住所を教えていただけませんか。」

「お嬢さんに怪我が無かったのなら、それだけで結構です。」

「いえ それではこちらの気が済みませんので・・・。」

「本当に結構ですよ。これから急に飛び出さないと約束してくれるのなら」

と言って横断歩道を渡ると、今度は老夫婦が話しかけてきた。

「昨日 私たちもここにいたの。ぶつかった時悪いんだけど「あっ、死んだ」と思ってしまったの。で、お兄さん大丈夫なの。」

「はい、大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」と言ってまたその場を去る。

明日からチョット違う道を選ぼう。また 待っていそうだから。





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