ハリネズミさんは泣かない(美由紀作)
ある森にハリネズミさんが居ました。名前はケッチ。
ケッチはいつも独りぼっち。
お友達に近ずくとケッチの針が、みんなをチクリ。
だから ケッチはお友達ができません。
悩んだケッチは自分で針を抜こうとします。
だけど 後から後から、すぐに前より強い針が生えてきます。
「どうしたら良いんだ。何で僕はハリネズミになんかに生まれたんだ。」
と言っていつも泣いていました。
そこに森の嫌われ者ヤマネコ ミーシャが現れました。
「あいついつも一人だな、じゃあ今日のディナーはアイツにしよう。」
ミーシャは木の上から一気にとびかかりました。
「あいた!! たッたッたッ!!」
ミーシャの顔は針だらけ。ミーシャは堪らず森の奥に逃げていきました。
それを見ていた小鳥さん達は、
「ケッチってすごいんだね。」と話しかけてきます。
噂を聞いたリスさん達や虫さん達がたくさんケッチのもとに来ます。
「ケッチ これからお友達になって。」とみんな口々に言います。
ケッチは思いました。みんなが僕をさけていたんじゃなく、僕がみんなをさけていたんだと。
ケッチは明るくなりました。だって もう一人じゃないから。
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