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リベンジ!!

 前回の失敗から美由紀ちゃんは、充希ちゃんの叔父さんに弟子入りした。どうしても、私に満点を貰いたいがため。

 本人曰く、「別に料理人になるつもりはありません。」だそうだ。

バイトも辞め、厨房に入っている。何故だか充希ちゃんがLINEで逐一教えてくれている。

 だから私は、美由紀ちゃんが自分で明かすまで知らぬふりをすることにした。ただ私の心配は生来の天災性が出なければいいと思っている。

 いつ太鼓判を押していただけるかわからないが、気長に待つことにした。

そう言えば 黒猫さん兄妹が、美由紀ちゃんが家に帰ってくると体中匂いを嗅いでいる。多分おいしそうな魚の匂いでもするのだろう。

 今日大将(充希ちゃんのお爺ちゃん)から電話があった。

「美由紀ちゃんなかなか筋いいですよ。何か教えると数回練習してものしている。うちの若い連中にも見習ってほしい位だ。」

「下積み仕事も嫌がらずやるし、接客もいい。「儲からない絵なんてやめて、今からでも寿司屋にならないか」て聞いたら、「私は自分が決めたことを途中で諦めません。」てにべもなく断られたよ。」

「まあ、半分冗談だったんだけどよ。」

何だか一種の負け惜しみに聞こえる。

「ご迷惑でなければ、このまま彼女が納得するまでやらせてあげてください。」

「あぁ、わかった。でもちゃんとバイト代は出してあげるから、心配しないでいいぞ。おかげでうちは、看板娘が3人になったからな。」

(3人? 若女将と美由紀ちゃんと充希ちゃん?)

「昨日なんか 常連さんに、「大将、美人のお孫さんが二人もいてよかったね~。」て言われちまって 何か嬉しいようなむず痒いような。」

美由紀ちゃんの最大の武器。周りの人を知らないうちに明るくすること。

彼女は自分の武器の事を、全く把握していない。

彼女のリベンジがいつになるか楽しみである。


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