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家出少女

 先日の事、MiyukiちゃんのままからLINEが入った。親子げんかしてMiyukiちゃんが家を出て行ったまま帰ってこない、こっちに来ていないかと言う内容だった。詳しい内容を聞く為 Namiさんな電話してみる。

 Namiさんによると Miyukiちゃんとパパさんがまた進路のことで揉めたらしい。パパさんの言い分も理解できる。娘に苦しく辛い道を敢えて選ばせたくないと思うのは親として当たり前のことなのだろうから。

 だが Miyukiちゃんの言い分も理解できる。自分の人生なのだから自分がやりたいことをやって何が悪いのかと言う考えも。

 そんな内容の言い争いを小一時間続け、Miyukiちゃんが家を出ていくと言って帰ってこないそうだ。それがあったのが2時間前の事。色々なところに連絡しても居場所がわからないとのこと。Namiさんは今回ちょっといつもの言い争いよりグレード違ったので心配だとのこと。

 私もネコ様の用事を済ませ 探しに行くことにした。

 彼女が行きそうな ファミレスやファーストフードなどを探してみるもいない。よくよく冷静に考えてみると彼女は勢いで家出しているので、手持ちが居な状態だからそんな所に行くはずはない。友達のところや店に行っていないなら何処か。心当たりが一つだけあった。踵を返しそこに向かう。

 私の部屋のドアにもたれかかり 座っている家出少女を発見した。

彼女は私を見るや泣き出し私にすがってきた。何も言わずに家の中に招き、温かいココアを出した。Namiさんに連絡し、落ち着くまで預かると伝えた。

 彼女の様子を見てつきママが彼女の膝の上に行き寄り添っている。烈風隊の二人はテーブルの上に行き、彼女の事を心配気に見つめている。暫くの間彼女のケアはつきママ達に任せ、温かい食事を作ることにした。

 出した食事を食べている間、彼女は終始無言だった。

ちょっと落ち着いたのか、「ごめんなさい。」とひとこと。

「別に構わないよ。連絡はしたから納得するまでいればいい。」と静かに言う。

小さく頷く。

 彼女はうちに直行したつもりだったようだが、方向音痴が仇になり今の時間になってしまったようだ。

30分後Namiさんから連絡があった。

「いつもいつもご面倒お掛けします。今回は今回は客観的に見てもお互い距離を置いた方がいいと思うので甘えさせて頂いてよろしいでしょうか。」

「私で役に立つなら構いません。ただ彼女のものがこちらには全然ありませんので、こちらに持ってきてもらえるとありがたいです。」

 30分もしないうちにNamiさんがうちに来て彼女の私物を私に渡す。お互い会話ない。私と少しはなし直ぐに帰っていった。

 ずっとうつ向いている彼女を誘い近くのコンビニ行って彼女の必要なものと彼女が欲しいものを買った。帰り道彼女の顔に明るさが戻ってきた。

と言うことで現在また同居人が出来た。

私のようなものをサポートしてくださいましてありがとうございます。