即興詩 - Riverside
「紫陽花の記憶」
雲が影をつかって語りかけた(雲が影を落として語る
夢の中で見えていた景色
今思い出す
思い出す
紫陽花の記憶とともに
思い出す
静けさ中で
何も言葉は出ない
僕は立ちすくんで
空を見上げた
青と白と透明な歌
空中から糸をたぐるように
ミュージックはいつもここで
生まれては立ち去る
(風のように)
大地は草木を抱きしめて
虫の音を
茹だるような夏の空気の灯火の中に
虫たちの声はささやかな旅路を描いて
僕らに伝えようとした
この星の産声から続く歌を
歌を