岩田さん~岩田聡はこんなことを話していた。~を読んで

ユニクロの柳井さん、オリックスの宮内さんの対談で、成功が持続した理由を訊ねられた際、

やっぱり小さいところにぜんぶ気をつけるからですよ。それと「人間とは何か」という根本的なことをよく考えることが大事。そうしていると、いろんな人と接するときに気がつくことが多い。

という答えを柳井さんが返していました。何か、という問いについて、学術的な裏付けがなくても説得力を持たせられる人ってかっこいいよなーと思う今日この頃なんですが、

昔どこかの記事でみた任天堂の岩田さんも、この「人間とは何か」を考え抜いていた方なんだろうと思い出し、タイトルの岩田さん(糸井重里さんが編集した)という本を手に取ってみました。

自分は、強くて優しい大人にあこがれるのですが、岩田さんはとにかくその表現のドンピシャな人な気がしています。「岩田さんそもそも誰やねん」って人は詳しくはググっていください。任天堂の元社長の方です。

岩田 聡(いわた さとる、1959年12月6日 - 2015年7月11日)は、日本のゲームクリエイター、プログラマ、実業家。 任天堂の元代表取締役社長で、HAL研究所代表取締役社長なども歴任した。 (wikipediaより抜粋)


印象に残った内容

自分に当てはまってるなーと思ったことを重点的にメモしました。

・多様な才能を見る、自分ひとりでやろうとしない的な話

まず20代の時ってまだ不安定な時期なので、何か強み作りたいとか、どうやってバリュー出そうかとか模索すると思っちゃう時期で、ちょっと同期とか年の近い人と比べて自分はここができてないとか落ち込んじゃうこともあると思います。

30代、40代、それ以上の方から見たら、いやドングリの背比べだよって話だとは思うのですが、、、

基本的に人間って、自分の得意なことと他人の不得意なことを比べて、「自分は正当に評価されていない、不公平だ」って文句を言うんですよ。それは、自分でも知らず知らずのうちにやってしまうことがあります。

↑これ完全に陥りがちな思考

そもそも会社というのは持ち味の違う人が集まって一人では実行できないような巨大な目的を達成するためにあるわけで、全部の側面について自分が人より優れている必要はないんですねきっと。

若いころは岩田さんですら、「自分が後何人かいたらなー」と思ってしまっていたらしい(要は多様性というか自分で何でもできるという発想)


・一人でできないということであれば、人に気持ちよく動いてもらうことが大事という話

岩田さんは、社員の方と面談の時間をしっかりとっていたということですが、その中で気を付けていたことが本書ではいくつか書かれています。

岩田さんが言うには、面接官(評価側)には2通りのタイプの人間がいて、相手をほぐしてからその人の本性を引き出してから判断する人と、「ほぐれていないから話せない」というのもその人の社交性だったり、力だからそのまま評価する人がいるそう。岩田さんは前者らしく、社内の面談でも、ほぐすための質問からまず入っていたとのことでした。例えば、「会社に入った理由」とか、「今までの仕事の中で一番面白かったことは?」「つらかったことは?」とか。どんな理由でもその人の選択なのだから、意見はあるはずで、逆に「高齢化についてどうおもう?」といった質問は答えられない可能性もあるためしないそうです。

・新人が会社から一番求められていることは「飾るな」ということ

新人って明らかに説教しやすい人と、しにくい人がいる。安心して「バカもん!」と言える人と、はれ物に触るように叱らないといけない人

もちろん「バカもん!」と言われる人のほうが成長スピードも速いし、その人が入ることによって、組織の人にとってもメリットがある、それは多分失敗に対する許容度が上がるというかそういう話なんですかね。

どういう人が気持ちよく「バカもん!」と言われるかというと、動機や行動が純粋で、悪気がないこと。前提として、たとえたしなめたとしても、こちらが「その人格を否定してない」ということが相手に伝わっていること。

これはほんとに気を付けたい。フィードバックもらえないようになるとダメな気がします

最後に

岩田さんってほんとかっこいいわあ。。。

任天堂のさまざまなプロジェクトの経緯や背景を、社長自らが開発スタッフに訊くインタビュー企画「社長が訊く」は人柄もにじみ出ているし、そもそもコンテンツとしておもしろいです。是非見てみてください。


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