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ボリュームを一つ上げる ~Aqua Timez~

思い返せばAqua Timezに出会ったのは小学校の時。

人生で初めて買ったCDがAqua Timezだったんですが、当時まわりでは嵐やGReeeeNが流行っていたので僕はみんなの話の輪に入れずにずっと一人で聞いてた記憶があります。

昔から人付き合いがあまり得意ではなかった。
周りとの付き合いは行きたくなくてもできるだけ行くようにしていたのですが、何よりも超臆病。顔色を見ながら過ごしているとみんなでいるのに一人を感じる瞬間が多々あって、その度にもどかしさを隠して周りに合わせて過ごしてきた。

なんとも白々しい、可愛くない子供だったな。

そんな少年期の僕が唯一素でいれたのは初めて買ったお気に入りのCD、Aqua Timezを聞いていた時だと思います。

もちろん当時は歌詞の意味なんて深く考えてはいなかったです。なんか優しい歌を歌ってるなぁくらいの気持ちで聴いてました。

でも、それだけで十分だったんです。あの時欲しかったのはきっと目に見えてわかる優しさじゃなくて、実体のないフワフワとした温もりだったのかなと今では思います。

優しさが目に見えすぎるとかえって色々考えてしまい辛くなってしまうので、音楽という距離感はベストだった。



そんな捻くれた少年期を過ごし今に至っている僕は、今でも人付き合いが下手くそなまんまです。


でも大人になって初めて気づいたことがあります。

相手の方が遠のいていくこともあるんですが、多分、自分から遠のいていることの方が多いということです。

大人になると昔よりも「大切」という言葉の意味がはっきり色濃く考えられるようになり、お陰で「大切な人の記憶に居続けたい。」「誰からも忘れられたくない。」
そう思う過程に少年期の時に感じていた変な白々しさがなくなっていきました。

でも、そう思うのとは裏腹になぜ自分から遠のいてしまうんだろう。

ふと思考を巡らせたときに一番最初に考えたことは。きっと今の自分を見せるのが怖いんだということです。





僕は今一つの活動に力を入れています。




きっと全く未開のnoteというフィールドに力を注ぐ自分を見せるのが怖いんだと思います。

最近気づいたのですが、文章を書くとき僕の心は裸になっている。
そしてそんな赤裸々な自分を友達に見せた時、どんな反応をされるのか。怖い。


正直、この活動は流行りのやり方では無いなという自覚はあるんです。

と言うのも、今は動画の時代です。youtube、インスタライブ、Tik Tok。
そこで結果を出せれば飛ぶように世間に知れ渡る。

この前びっくりしたことがありまして、それはTik TokでバズったシンガーソングライターがMステに出ていたことです。唖然としてしまいました。
Mステのハードルが低くなった!?とも考えたのですが、どうやらそうではないなとすぐ気づきました。Mステも視聴率を取るために時代に合わせたACT選びをしているんだ。

その事実からわかることは。どうせ発信するなら、時代に合わせたやり方をする方が良い。

分かっているんです。だからこそ、時代に合わない僕の活動を見た友達がどんな反応をするのか、怖いんです。


そんなふうに考えるようになった時、ある一曲の歌がイヤホンから流れてくる。

Aqua Timezの”生きて”という曲。


昔から何回も聞いている歌なのに、今このタイミングで聴くこの歌になぜだか涙を流してしまい「これは僕のために歌ってくれている歌だ。」と、おこがましくも思ってしまうほど自分の気持ちを代弁してくれる歌でした。


生きてくということは涙が溢れるほど、それほど素晴らしいものだろう。


もう解散してしまったバンドなのですが、昔からAqua Timezというバンドは人が抱える生きづらさのようなものをPOPなバンドサウンドと着飾らない言葉で叫ぶようなバンドでした。

レジリエンス的なことではなくて、どちらかというと「そんなあなたって素敵だよ」と前を向かせてくれるような。

この歌も例外ではなく。人と向き合う過程において、大切に思っているからこそうまく向き合えないもどかしさをPOPなメロディに乗せて歌っている。
歌詞は優しい言葉の羅列で「そんな弱さも、あなたの優しさだ」と叫ぶこの歌に僕は改めて強烈に惹かれてしまった。


「たとえ時代に合っていない活動だとしても。それでも僕はどうしてもAqua Timezのようなバンドの放つ言葉の温もりが忘れられない。」

この曲のおかげでそんな風に前を向くことができました。

これからも言葉の持つ力を信じて正々堂々と活動をしていこう。そして、いつかこの活動を友達にも誇れるように精一杯頑張ろうと改めて決心しました。


今、このタイミングでAqua Timezというバンドが僕に教えてくれたこと。
それは、言葉という方法でしか伝わらないものだって絶対にあるんだということ。

かつて少年期の捻くれた僕がそうであったように。

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