家栽の人・・・子育ての参考書

子育ての参考になる本、と言えば。私は「家栽の人」をお勧めしたい。家庭裁判所の裁判官の話なのだけど、「少年」が引き起こす様々な問題一つ一つに、とても考えさせられる。塾を主宰してるとき、どんな育児書よりも参考になったと言えるくらい、影響を受けた。

日本は戦後、戦争孤児が大量に発生し、彼らを更生させることがとても重視されていたという歴史的背景があり、家庭裁判所は当時、その時の精神をまだ維持していたという面がある。
「家栽の人」は、ひたすら子どもをよく観察し、家庭を観察する。主人公の桑田判事は、私にとってロールモデル。

教師を主人公にしたマンガや小説はたくさんあるし、生徒を主人公にした作品もたくさんある。けれど、意外にピンとくるのにはなかなか出会わない。「家栽の人」はドンピシャだった。様々な子どもの、様々な問題を取り扱うこの漫画は、具体的ケースが盛りだくさんで、考えさせられる。

作品としては古いけど、子育てをする上ではなんら古びていない。親御さんだけでなく、学校の教師の方もぜひご一読頂きたい。子育ての問題を網羅的に考える思考が、自然と身につくように思う。
私は全巻大人買いしてしまった。やはり今でも素晴らしいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?