国語力を上げるコツ 品詞分解

国語力を上げることは難しい、とよく言われる。本を読むことが推奨されるけど、本なんてすぐにはなかなか読めない。どうしたらよいか?
私は「品詞分解」が非常に効果的だと考えている。

たとえば「私は品詞分解が非常に効果的だと考えている。」という文章を品詞分解する場合、写真のように
①横棒で文節を区切る。
②単語に分ける。自立語はタテ一本、付属語は二重線。
③単語の品詞を書く。
④単語の細かい分類を書く。名詞なら代名詞や普通名詞、動詞なら何行何段活用何形か。

①文節に切る。「私はね、品詞分解がね」というように、「ね」で区切れるのが文節。ちなみに写真では「考えて」「いる」を区切り忘れている。

これを毎日少しずつやり、学校の先生か塾の先生に見てもらう。半年もやると文法のことがすっかり理解できるようになる。
私はこの品詞分解の訓練をするまで、修飾部や述部とかもわからないし、修飾語や主語と何が違うのかもさっぱり分からなかった。しかし品詞分解に慣れると、これらがわかるように。

思わぬ効果があったのは、英語の文法も理解できたこと。英語では、国語でまだ習わないうちから名詞だ動詞だという名前を聞かされて、全然わけが分からなかった。前置詞というのもよく分からなかった。しかし品詞分解の訓練で、英語の文法も理解できるようになった。

国語力が上がると、当然ながら英語力も上がる。国語力は、品詞分解の訓練で劇的に上がると思う。私は、中学国語の点数がいつも60点くらいだったのが、90点以上採れるようになった。英語は悲惨な成績だったが、こちらも高得点を採れるようになった。文法が離開できるようになることは大きい。

品詞分解の訓練で、文章を読みこなす力もついた。つまり、読解力。形容詞や副詞の違いがわかるようになることで、文章理解の解像度が劇的に上がった。文章理解の力がつくと、当然、他の教科の理解も深まる。

課題があるとすれば、品詞分解の訓練に付き合えるのは、国語の先生くらいだということ。塾の先生でも、品詞分解が得意とは限らない。たとえば格助詞は「をにとへでからよりやのが」で全部だと知ってる人は少ない。マルつけできる人は限られているだろう。

そこで、「これは」という子を半年くらい鍛えて、品詞分解が先生と遜色ないくらいにできるようになったら、その子に他の子の品詞分解のマルつけをしてもらう、という「学び合い」にすると、日本の子どもたちの学力は相当向上するのでは?と考えている。

私は中学生三年生のとき、国語の先生に勧められ、二、三の文を品詞分解したノートを毎日提出した。半年ほどで、全くと言ってよいほどミスのない品詞分解ができるように。そうなると、英語など他の教科の成績も向上した。

人工知能研究の新井紀子氏が、子どもたちの読解力のなさを懸念していたけど、読解力をどう鍛えたらよいかについてはあまりアイディアがないご様子。私は、品詞分解が非常に効果的だと考えている。そんなにたくさんの文をやらなくていいから、毎日少しずつ、品詞分解してみるとよいと思う。

なお、品詞は中学校で習う内容。品詞分解ができる人、あまり多くない。この品詞分解の訓練は、平日毎日、少しずつやるだけで、誰でも劇的にできるようになると思う。大体半年ほどで習得できる。ぜひ試してみてほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?