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不動産会社経営者がこれまで語らなかった本音をnoteで綴ります

はじめまして、新生都市開発株式会社 代表取締役の永尾 英次(ながお えいじ)と申します。私はこれまで23年の長きにわたり、不動産業界に身を置いてきました。10年前には大阪で自身の会社を興し、現在11期目を迎えたところです。

さてこの度、経営者の発信ツールとして人気のある、noteを始めることにしました。といっても、私自身は活字が大の苦手で、本を読もうとしてもページをめくる前に眠くなってしまうたちです…(笑)

そのため、オウンドメディアの運用代行サービスを展開する、株式会社ストーリーテラーズのお力を借りて、自分の考えや想いを発信させていただくことにしました。

記念すべき第一回目のテーマは、「noteを開設した理由について」です。

恥ずかしながら、生粋のアナログ人間である私は、つい最近になってnoteの存在を知りました。(初めてのオンラインインタビューではなかなか接続できず、冷や汗で溺れかかるかと思ったくらいです(笑))

ほかの経営者の方々がnoteで自由に発信している様子を見たとき、「長年考え続けてきた『あの悩み』を、解決する糸口になるかもしれない…!」そう考え、noteを開設することにしました。


「退去交渉」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?

私が創業した新生都市開発では、借地権(借りた土地の上に建物を建てる権利)がついた土地(いわゆる底地)や、老朽化した建物などの不動産を買い取り、売却・再生・管理などを行っています。

取り扱っている不動産の多くは収益が見込めない底地や共有名義の不動産で、権利関係が複雑なことから、他社ではあまり取り扱わない物件ばかりです。「どの不動産会社も買ってくれない」「権利関係のトラブルで売りに出せる状況じゃない」など、売却できずに困っているクライアントからの相談が多く、専門家として丁寧にアドバイスさせていただいてきました。

「クライアントの手に負えないお困りごとを解決する」のが私たちの仕事ですが……悲しいことに、世間からは悪いイメージをもたれていることが多いのも事実です。

その理由は、不動産を買取・売却する過程で行う、「退去交渉(立ち退き)」にあると考えています。

不動産会社にもさまざまな業種がありますが、退去交渉を行う企業は、一律で悪いイメージをもたれがちなように思います。確かに、なかには悪質な退去交渉を行っている企業もあるのかもしれません。でも、全部が全部そうではないのです。

「自分達のありのままの姿を、事業にかける真っ直ぐな想いを、noteを通して知ってもらいたい!」

そう決心しました。


人間の感情が絡み合う不動産問題解決の鍵は「心」

そもそも、「退去交渉」とは何か。

それは、「既に入居している賃借人に、引っ越してもらえるよう交渉を行うこと」を指します。退去をお願いする理由は、物件の老朽化に伴う修繕・解体が必要な場合、新たな物件をその土地に立て直す場合、新オーナーの意向で退去を求める場合とさまざまです。

「急に引っ越せだなんて、単なる嫌がらせじゃないか」
「反社会的勢力と繋がりのある企業なんでしょう?」

退去交渉の際や、私たちの預かり知らぬところで、度々そんな疑惑の声を耳にしてきました。しかし、私は声を大にして言いたい。「それは大きな誤解です」と。

確かに私たちは業務を通して、入居者様に引越しをお願いして回ることがあります。でも、住み慣れた場所から離れることは、心理的にも金銭的にも、負担の大きいことだということもわかっています。だからこそ、私たちは一方的に、強制的に、退去を求めるようなことは一切しません。

入居者様にご納得いただけるよう、お一人おひとりに丁寧に・誠実に事情をご説明します。お話を聞いていただけない・ご納得いただけないときは、信頼していただけるよう、関係性作りから始めることもあります。

一つ例を挙げてみると、かつて私は1件の退去交渉が完了するまでに、1年もの歳月をかけたことがありました。

入居者様にまともに話を聞いてもらえず、「どうしたらご納得いただけるだろうか」と考えた末、私は定期的に顔を出し、たわいもない雑談をすることにしました。もちろん、その間はこちらから退去についての話題は一切出さずに。

それから数ヶ月後、「ようやく信頼関係が築けてきた」というときに、なんと相手から退去の話が切り出されたのです。

「立ち退きの話をしにきたんだろ?実は、俺ももう引っ越そうと思ってたところなんだ」

急転直下の展開でしたが、そこからは驚くほどスムーズに円満解決しました。


手前味噌ですが、ここまでする不動産会社を、私はほかに知りません。色々な事情で「そこまで時間をかけられない」というのが他社の本音だと思います。

でも、不動産には人間の感情が複雑に絡み合っています。その糸をほどくには、まず自身の心とお客様の心を結びつけなければ、解決できないのです。長年の経験からそのように思い至った私は、巡り合うお客様一人ひとりに誠実に向き合うことこそが、最も重要だと考えるようになりました。


会社の真の姿を伝えたい

これまで私は親しい間柄の人に、「僕らは誠実にやってるんやけど、世間の業界への評価ってマイナスイメージなんだよ…。悔しいよなぁ」と本音を漏らしてきました。でも、未だに世間で誤解されているのは、一重に自分が語ってこなかったからだと気づきました。

今こそ、クライアントや関係企業の皆様、そしてともに汗を流すパートナー(社員)のためにも、会社の真の姿を伝えるのが私の務めだと思っています。

今後もnoteでは、事業に対する想いや、目指す未来について語ってまいります。言語化することでビジョンが定まり、ステークホルダーとも共有することで、次のステージに進む原動力にしていきます。

今後の発信を、ぜひ楽しみにしていてください!

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