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そもそも気象病ってなんぞや!

おっはよーーーございまーーーす!!

今日も1日さわやかに!まいりましょーーーー!!

さあ!広がる青空を見てごらん。

雲ひとつない。。。

この空を。

。。。

ってどんよりしてるじゃねぇーーーかーーーーーっ!!!!

このさわやかテンションをどうしてくれるんじゃ!ゴルァーーーーーー!!

と。心で思っていても口に出せないのくらいどんよりな日。

【ゴルァーーーー!】って怒りの感情→交感神経がなかなか顔を出してくれないのが特徴なんですわね。

曇りの日って本当に気持ちが上がらないし、雨になるともう何もかもが面倒で億劫になります。それだけならまだしも実際つらい症状でいつもの行動すら難しくなる方も多くいらっしゃいます。

これは「気象病」と呼ばれており潜在患者数は1000万人にのぼるとも言われています。まさに10人に1人がお悩みで、代表的な症状は以下の通りとなります。

≪気象病の代表的な症状≫
☑ めまい
☑ 頭痛
☑ だるさ
☑ 吐き気
☑ 首・肩の凝り
☑ 下痢・軟便
☑ 関節痛
☑ 古傷の痛み
☑ 手足のしびれ
☑ 憂鬱感
☑ 喘息が出やすくなる
☑ 狭心症の症状の悪化
この他にも眠りが浅かったり、変な夢をみる。息苦しさを感じる。など得体が知れず不安になるような症状が出る方もよくみられます。

今回のnoteはこの【気象病】の原因と対策について深掘りして考えてみたいと思います。では行ってみましょーーーー!←YouTubeでお馴染み。大好きな亀屋薬局・古賀先生の決め台詞でテンションをあげました♪

①気象病の成り立ち

ではまず気象病というものの仕組みを考えてみます。

漢方メーカー・クラシエさんのホームページによると『気圧・気温・湿度など気象の大きな変化によって自律神経が乱れることが原因』とされています。

一言で言うと気象変化に自律神経が適応できていない。ということです。

では自律神経とはどのような働きをしているのでしょうか?

自律神経とは内臓の働きや代謝・体温調節など自分の意志とは関係なく24時間働き続けている神経の総称です。そしてこの働きはすべて主に活動的な働きを担う「交感神経」と身体を整えるために働く「副交感神経」がシーソーのようにバランスを取り合っています。

自律神経のはたらき

この図にある通り交感神経が優位になると血圧上昇し心拍促進し気道拡張する。いわゆる外敵と闘う「がんばるモード」に入ります。このモードでは逆に消化管運動は抑制されるので頑張りすぎて便秘になったりガスが出づらくなったりということも多いパターンに思います。そして副交感神経が優位になるとまた逆です。血圧低下し心拍は緩徐になり気道は狭まります。そして消化管運動や新陳代謝を活発にして身体の中を整える「リラックスモード」となるのです。

気象変化の中で気圧が低下すると交感神経よりも副交感神経が優位になるとされています。これはそもそも気圧が低下するということは大気が薄くなり酸素量も少なくなるため身体が頑張れないモードに移行したくなるからなのです。そこで無理に頑張ろうといつも通りに行動しようとすると身体が注意信号を出します。それが人によって様々な症状となって現れるのです。

逆に高気圧になると頑張るモードに移行しやすいですが血圧上昇やイライラや便秘などが出やすくなるというデメリットもあります。

また気温変化によっても温度調整を担う自律神経系に負荷がかかると言われており5℃以上の温度差が立派な「ストレス」となることも明らかにされています。特に季節の変わり目や昼夜の温度差が激しい日などは羽織ものやストールなどでこまめに温度調整をして急激な変化から自律神経を守ってもらいたいと思います。

湿度に関しては次の単元で触れてまいりますね。

②気象病の原因

さてここからは気象病の原因についてです。

先ほどの気圧に関してもそうですが気象変化に適応しきれないことが気象病の本質ですので自然界の中で天候変化と人間の身体との関係性について掘り下げていきたいと思います。

*低気圧が人体に及ぼす影響

先ほど書かせていただいたとおり低気圧とは大気の薄い状態を言います。高気圧に比べると酸素量も絶対的に少なくなるのはお分かりになるかと思います。

酸素が少ないと言うことは人間のエネルギー代謝も不完全燃焼気味になるため疲れやだるさ・冷えなども出やすくなります。さらに隅々まで酸素が行き渡らなくなると酸欠を起こした部位で血管拡張を起こすプロスタグランジンなどを発生させるようになります。これは発痛物質としても有名で痛み信号を発生するようになるのです。中医学でも「不通即痛」「不栄即痛」と言われており細胞に絶対必要な酸素不足が痛みを起こすことは昔から言われていることです。

*湿気が人体に及ぼす影響

先ほど触れられなかった湿気。低気圧=大気が薄い状態になると高気圧の部分から風が吹き込んできます。

この風とともに流れ込んでくるのが雲です。そもそも雲がどのようにしてできるのか?中2理科の話になりますが意外と知られていないんです。

空気が薄い→空気が周りに膨らむ→拡散することで温度が下がる→空気中の水蒸気が凝集して雲→さらに水蒸気が大きくなると雨粒になるという仕組みです。

気圧変化によって発生した風は温度変化とともに雲→雨を伴うことも多いのです。

この雲や雨によって運ばれてきた湿気が人間の身体に及ぼす影響はかなり大きく、さらに周りを海で囲まれた日本では特に湿気との付き合い方が大切になってくるのです。

中医学的な面から見て自然界の中で「湿」は沈重する性質をもっており、人間の身体に湿気が溜まると頭が重い・手足が重い・身体が重だるい・しつこい痛みなどの症状を起こしやすくなります。

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濡れた洗濯物が重く、乾いてくると軽くなるように人間の身体もメンタルだって湿気によって重くなるんです。胸やお腹がスッキリしない。便がスッキリ出ない。などの症状も身体に溜まった湿気によるものと考えられます。

そして湿気は五臓の中で脾に負担をかける一方で脾は水湿の運化作用に影響しているため湿気に弱い方は脾を労ってあげることと一緒に食べ物や飲み物などによって湿が溜まらないように気をつけることが大切になります。


③なぜ今気象病が増えているのか?

今まであげた中で低気圧に弱いタイプの方がめちゃくちゃ多いのですが、実は低気圧に弱いタイプの方が気圧上昇すると調子が良くなるか?というとそうとも言い切れません。

気圧変化が急激であればあるほど自律神経がバランスを取ろうとして「揺らぐ」んです。

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天秤と分銅を思い浮かべてみてください。

重い分銅を乗せたり下ろしたりするともう「がっちゃんがっちゃん」壊れそうな音がしますよね。

自律神経系にも同じことが言えるんです。気圧低下でも気圧上昇でも急激であればあるほど自律神経にかかる負荷は大きくなってきます。

そしてこの負荷をかければかけるほど自律神経は疲弊します。天秤で言うと「ネジが緩む」ような状態です。このネジをきっちりと締めておけるかどうか?が急激な変化も緩衝しながら受け止められるかどうか?の違いになるのではないでしょうか。

空調の急激な発達やアスファルトによる放射熱など。現代の天候変化は昔のものよりも激しくなっています。しかもその変化を受ける人間自身も実は現代社会においてストレスにより自律神経系が疲弊しまくっているのです。

空の移ろいを感じるような自然の中でのんびり過ごしていると気象病の発症率はぐっと下がるのではないでしょうか。

日本には四季があり季節の変わり目に気象変化はつきものです。

春は移動性高気圧・夏は太平洋高気圧・梅雨は梅雨前線・秋は台風や秋雨前線・冬はシベリア高気圧。季節によってあらゆる方面から気圧や湿気の影響を受け続けているのが我々の国の特徴であり特色なのです。せっかくの四季。季節の移ろいを楽しめるくらいの余裕を持てるように心と身体に適応力を備えましょうね。

*かえで薬局では「こころと身体の長引く不調」をお持ちの方に漢方相談を承っております。ご来店できない方にはzoomでのご相談もお受けしております。まずはお気軽にお電話くださいませ。【相談専用窓口】0120−979−802


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