総合型大学入試の問題点(1)

 探求学習が盛んになっていく昨今の日本で、総合型大学入試の選抜評価のひとつとして、探求学習がより一層重要な項目になっていくと思われる。

(アメリカに住んでいるので、日本の情報はネット情報に頼っています。たくさん読んでいますが、ちょっと十分でない面もあるかと思います。ご指摘くださると幸いです。)

 アメリカの大学入試でも、上位30校くらいは、探求学習の成果を願書に記入、あるいは、願書に付けるエッセイに書いてくる高校生が出てくる。上位30校か、50校かわからないが、そのあたり以上を狙う生徒でないと、願書に記入するほどの内容がないと思われるので、「上位30校」とした。

 私は、3人いる子供のうち、2人をスタンフォード大学の工学部に入れ、1人は、発達障害ながらカリフォルニア大学バークレー校に入学させた。もちろん、本人たちの努力がなければ合格しなかったが、私のコーチングがなければ、合格は勝ち取れなかったと自負する。その理由は、私の家庭より、より大学入試に有利な家庭の優秀な生徒が、親の協力が適切でなかったために、軒並み不本意な入試結果を出しているからだ。

 こうした意味で、私は、アメリカの大学入試をかなりマスターしていると言ってもいいと思う。しかも、異論はあるかもしれないが、日本とは違って、工学部は、大学にある学部の中で一番難関と言われる。そこから子が卒業し、大企業に入社、博士課程に入学できたのだから、大学入試制度について批判しても、自分の不遇に対する不満から批判していると言われなくて済むと思う。これは、単に私の矜持である。他の人にそれを求めない。基本的に、本人がどのような状態であろうとも、間違っていると思われることがあれば指摘していいはずだ。

 アメリカの大学入試の様相にだんだん寄せてくる日本の大学入試について、アメリカの大学入試の問題点を指摘し、後発日本では、その轍を踏まないようにしてほしいと思っている。後発だからこそ、先進のアメリカでの問題点を解決し、みんながより幸せになれる、より理想的な大学入試になっていってほしい。それが、日本の教育を今度こそ根本的に変革していくことになると思う。(続く)