60歳、還暦、reborn、人生二周目始めます。

 今年、私は、60歳になる。なんと還暦だ。

 日本では、人生100年時代、第二の人生ということで、シニア世代の元気さが炸裂している。最近では、その人の能力によっては、退職時と変わらない給料で定年後も雇用する会社も出てきているそうだ。ジョブ型雇用の考えが広まってきているかららしい。そういった風潮からか、60歳から頑張る姿をつづるブログをよく見かける。60歳からの就職、起業の様子(とか、介護、闘病、熟年離婚からの再出発など)の記録ブログも結構ある。AIがフィードしてくるだけの、私の心理の鏡像の世界かしらと、時々これが現実社会の趨勢と信じて大丈夫か?ってなるけれど。

 赤ちゃん、幼児、子供を出したSNSに人気が出るのも、その子達をみんなで育てている感(親せきのおばちゃん的に)が醸成されるからと思う。同じようにはいかないが、第二の人生で、ゼロ歳から頑張る姿を私もつづっていきたい。皆さん、応援してください。―まぁ、それは冗談として。シニアの第二の人生記録ブログは、少なくとも、シニア同士の励ましあいにはなるかと思う。特に年齢をいう必要のないネットの世界だが、昨今の風潮から、プラスに働くと思うので、あえてカミングアウトする。

 私自身は、今年までに、私の世代にありがちな第一の人生を終えた。普通に学校へ行って、大学院に行って、結婚して、子供を育て、家事・パートタイムの仕事をしながら、巣立たせた。このような普通(=ありがち)の人生を一通り送ることをサポートしてくれた両親、夫に感謝する。いわゆる「普通」と言われる範囲の人生を送れたので、今のところ大多数の人が経験している生活について、だいたい何を聞いても理解できる。

 ただ、第一の人生の本来の目標だった、教育分野で何らかの貢献するという道程を途中で踏み外してしまったので、今は、その分岐点からやり直したい。その分岐点はいつかと言えば、結婚である。

 私の考えでは、教育に関わる者は結婚を経験しないわけにはいかない。塾の先生のように、教科指導だけなら問題ない。学校の先生でも、ぎりぎり何とかなる。でも、教育分野の研究しようと思うと、研究分野によるが、結婚・子育ては研究歴と同じくらい重要になると思う。私の場合、子育てが一段落したら、第一人生の目標に戻ろうとずっと思っていたが、それはかなわなかった。生活する中で、その時々の問題を解決する優先順位を考えたら、やはり母親だからか、子育てが一番大切で待ったなし案件になってしまう。今の若いお母さんたちが、仕事と子育てを親の助けもなしに両立しているのはすごいと思う。

 前の記事でも少し触れたが、第二の人生は、認知症を含めた病気という時限爆弾を抱えた人生となる。今のところ、健康に問題がないが、いつすい臓がんステージ4と言われるかわからない。そう言われたら、治療中心の生活になるので、ほぼ即人生強制終了となる。その時までは、第一の人生で得た経験の記憶を生かし、普通に人生を一回送れたという達成感を基に、第二の人生では結果を気にせず冒険ができる。ダメ元でも挑戦できる。制限時間内に、どこまでできるかわからないが、頑張ってみよう。