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相手から好かれる簡単な方法「小さな頼みごとをする」

今回はタイトルのように相手から好かれる簡単な方法として「小さな頼みごとをする」という話をします。

フランクリン効果というのをご存知でしょうか?

自分が好意を抱いている相手から好かれたいとか、味方につけたい相手がいるとか、そういうときがありますよね。

そんなときになるべく簡単に相手から好かれる方法として、今回はフランクリン効果を紹介します。

人から好かれたいという状況ですので、職場や学校での人間関係とか、お客さん相手の仕事とか、いろいろな場面で使えます。

簡単な方法ですので、ぜひ覚えていってください。


フランクリン効果の「フランクリン」というのは、あのアメリカの偉大な人物ベンジャミン・フランクリンの名前から付けられています。
アメリカの100ドル紙幣の顔になるくらい有名な人物なのでご存知かもしれません。


フランクリンについてこんな実話があります。

若いころのフランクリンは、州会議の書記にどうしてもなりたかったのですが、議会である有力な人物がフランクリンのことをひどく嫌っていたのです。
フランクリンはその男性に好かれる必要がありました。

そのためにいったい何をしたと思いますか?
好かれようと媚を売ったのでしょうか?

フランクリンが行ったのは意外な方法でした。
その男性に頼みごとをしたのです。

こんな頼みごとです。

その男性が非常に珍しい本を持っていて自慢にしていることを知りました。
フランクリンは、「ぜひその本を読みたいのでお借りできないでしょうか?」という手紙をその相手に送ったのです。

すると、すぐに本がフランクリンに送られてきました。
フランクリンは一週間後にていねいなお礼状を添えて本を返却したそうです。

その後に議事堂でその男性と会った時に相手から親しみの感情をこめて話しかけてきたそうです。
それ以来、その男性は何かあればいつでもフランクリンを助けてくれる、そんな関係になったそうです。

フランクリンが行ったことは、自分を嫌っている相手にあえて頼みごとをするという行為だったのです。


どうして自分を嫌っている相手に頼みごとをすると逆に好かれるのでしょうか?

心理学的に説明することができます。

人は自分の中に2つ以上の考えがあるときに、その考え同士がお互いに矛盾していると、不快やストレスを感じます。
こころがすっきりしない状態ですね。

相手のことが嫌いなのに、自分の本を貸してしまった。
嫌いなのに助けてしまったという状態です。

そうすると心の働きとして、矛盾をなくすためにどちらかの考えを修正しようとします
「自分は相手のことが好きだから本を貸してやったのだ」というように考えを修正してしまうのです。

この心理法則を「認知的不協和理論」と言ったりもします。
ちょっと難しい用語ですけどね。
フランクリン効果には、この認知的不協和理論が働いているんです。

相手から好かれるための簡単な方法としては、「小さな頼みごとをする」のが効果的ということになります。


では、どんな頼みごとをしたらよいのか、例を挙げてみます。

その前におさえておきたいポイントがあります。
頼みごとを聞いてもらいやすくするために相手の自尊心を満たす頼み方にするということです。
人は、自分は価値のある人間だと思いたいですから、それを満たしてあげます。

それを踏まえたうえで頼みごとの例を3つ挙げます。

1つ目は、自分の知らない知識を「教えてください」という頼み方です。

自分が知らない分野の知識や趣味を相手が持っていたら、謙虚に話を聞かせてくださいと頼んでみます。
相手としては、自分が詳しい分野の話をすることに悪い気はしませんよね。

2つ目は、自分の考えについてあなたの意見で「アドバイスしてください」という頼み方です。

今自分はこんなことを考えていますが、あなたの意見をぜひ参考にしたいんですとアドバイスを求めます。

3つ目は、物を「貸してください」という頼み方です。

フランクリンのように相手の自慢しているものを一時借りるとか、ペンを忘れたので貸してくださいと、借りた後に「素敵なペンですね」とほめたり。
「その珍しいハンドクリーム借りていいですか?」と頼んで、使い心地の良さや香りをほめたりするのもいいと思います。


1点だけフランクリン効果を使うときに気を付けることがあります。

ご想像できるように同じ相手に頻繁に多用しすぎると、「いつも頼みごとばかりしてくる」とうっとうしがられるので、気をつけましょう。


今回は「小さな頼みごとをして相手から好かれる」フランクリン効果について紹介してきました。

ぜひ、あなたの生活の場面でも活用して、人間関係の手助けにしてみてください。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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