#牧場をつくる 18 生き物の集まる牧場
天気の良い中二日間の生き物観察と牧場開拓のイベントが終わりました。
牧場をつくるところから多くの方に関わってもらいたいという気持ちで3月から牧場開拓のイベントを開催し始め
道もなかったところに道をつけ
草ボーボーのところをみんなでを借り
牛が休める木陰を作るために林を開拓し
この半年ちょっとで牧場スタートが近づいています。
今回も生き物観察と併せて
牛舎の中の黒板作りと牛舎周辺の蔦取りなどの作業をみんなで行いました。
↑磁石がくっつくようにまずはマグネットペイントをしました。
草刈り機ではなかなか枯れない厄介なクズのつる。
人海戦術で進めました!
↓こんな場所だったのが
↓こんなに綺麗に!
昔牧場をやっていた方の牛舎跡がありその周辺を綺麗にしました。
自然度調査
今回のイベントは二日間で益子の生き物調査を行いました。
現状この場所はどれくらい生き物が豊かに暮らすのかを「自然度」として見える化してみました。
活用したのはこちら。
土壌動物学者で横浜国立大学名誉教授の青木淳一先生のワークシートを用いて自然環境調査をさせていただきました。
結果を見てみると、見事に自然度が低い!
場所によっては道路の植え込み程度の自然度。。。
元々牧草地や畑として使われ、その後耕作放棄地となり外来植物に覆われている土地で、土壌が痩せていて植生も単調なのが影響しているのではと思われます。
Biome
もう一つ調査に活用したのがスマホアプリのBiome。
以前から牧場で活用していたアプリ。
生き物をアプリのカメラで撮ると種類を推定してくれて、その生き物がどういう生き物なのか、どれくらいレアな生き物かを教えてくれます。
推測された生き物が当たっていなさそうな場合はアプリ内で「この生き物は何?」と聞くコミュニティがあり、全国の生き物好きが答えを探してくれます。
今回のイベントの2日目の調査ではみなさんにBiomeを入れてもらい牧場内の生き物がどれだけ種類あるか、短時間ですが調べてもらいました。
航平先生
今回の講師になったのはうちのスタッフの野田。通称「航平先生」。
普段は牧場の工房長としてソフトクリームミックスやバターの製造を行い、HACCP伝道師の資格を持って衛生管理に努める今年4年目のスタッフ。
小さな頃からの虫好きを生かし、牧場のビオトープの取り組みや今回のように観察会の先生もやり活躍しています。
そんな彼が今回の調査をレポートとしてまとめてくれました。
生き物が集まる牧場へ
今回の調査で残念ながら益子の牧場は生き物が少ないことがわかりました。
これから牛が入ることで牧場の生態系は大きく変わることと思います。
生態系が変わることはネガティブな側面もありますが、
森林ノ牧場としては牛がいるからこその生態系を作っていくことを目指しています。
酪農や畜産はどこまでいっても人のエゴ。
それを十分認識しながら、それでも人は肉を食べ、ミルクをのみ、野菜や果物を食べて生きていかなければなしません。
人が生きることをエゴとしても肯定しながら、生き物たちとどう共存していくかを目指したいところ。
森林ノ牧場が目指すのは牛がいることで「生き物が集まる牧場」です。
今回のような調査はこれからも継続的に行い、生き物が集まるための牧場づくりをやっていきたいと思います!
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