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砂場遊び

私が小学生の頃は、公園にある砂場という所で自由に遊ぶことができた。

砂に水を加えて山を作り、山の真ん中に穴を開けてトンネルを掘り、その中に近くで摘んだ花を詰めたら気が済むので、砂場遊びは終わり、他の遊具で遊び始める。

子どもなりに、公園での過ごし方としていくつか法則を持っていたような気がする。

私が中学に上がる頃からだんだん砂場で遊ぶ子供が減り、砂場の周りに囲いができていたり、ブルーシートが掛けられたりし始めた。

衛生面の問題、と当時何となく聞いたような気がしたが、公園の砂場遊びという文化はとっくになくなっているし、気がつけば公園で遊べる幅のようなものはどんどん狭くなっている。

今のお子さんたちは、泥団子を作ったことがないのかな。

作ったことがなくても別に良いと思う、だってばっちいから。

私はもちろん子どもだけで遊んでいた。

公園という現場に大人なんて要らない要らない。

今の子どもさんも、育てている親御さんも、自由度が低い中で立派に生きていらっしゃるなと感心する。

これまでに起きた凄惨な事件や事故を踏まえてこうなったのだろうと推測できるし、遺族の切なる願いが一部具現化しているのではないかと考えると、条例案を一様に悪く言うことはできない。

私や私の周りの人々が無事故のまま大人になれたような運の良さを、持っていない人がこの世にはたくさんいるんだ。

人を苦しめるために条例を作っているわけではない、でもルールのありがたみを知る時は、万が一の子どもを失った瞬間しかないんだろう。

ルールとは時に歯がゆいもの。

怒らないで、工夫して生きていくしかないんだ。

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