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投球時フォーム不良は力のロスが多い

投球フォームの不良は身体、特に肘や肩に負担がかかるとよく書いています。しかし、フォーム不良は力のロスも多いです!
今回はフォーム不良の力のロス又は十分に力をつかえていないことを書きます!そのためフォーム不良による肩や肘の負担については置いておきます。

投球時に速い球・勢いのある球を投げるには

投球時に大切なのは十分な加速距離を確保することです!簡単に言ってしまうと野手が送球や遠投をする時にステップをしますね!?1ステップよりも2ステップ・3ステップをした方が勢いのある送球ができますよね?遠投をする時は助走をつけますよね?
陸上のやり投げでは助走して投げますよね?投球する際は助走やステップで勢いをつけます!基本加速できる距離が長い方がいいです!加速できるのであればですが、助走距離が長くても加速できない又は失速してしまえば意味がありません!
もう一つ大切なのが力を効率よく繋げていくことです!効率よく運動連鎖させるといってもいいと思います!
繋げる・運動連鎖とは投球でいうと下肢の力を体幹に体幹の力を上肢にそして球に伝える事です。
図で表すとこんな感じになります↓

運動連鎖

簡単な図ですが下から順に力が伝わり大きくなっていきます!これがうまく繋げられない事や途中で力が逃げていくことやブレーキがかかってしまうと力の連鎖が弱く又は止まってしまいます。
ブレーキやうまく繋げられずに力が途中で止まってしまう場合
こんな感じ↓

運動連鎖2

力が逃げて失速してしまう場合
こんな感じ↓

運動連鎖3

投球・送球する時に長い距離の助走や時間を確保する事はできません!ではどうするのかというと投球する時に身体を大きく動かす・関節の可動域を大きく使い加速距離を確保することです!
ではなぜ、投球のフォーム不良が加速距離をロスしてしまうのかをこれから説明していきます。右投げを想定しています

動画を使って説明していきますが、わかりやすいように動きをゆっくりし多少大げさにやります。

上体の突っ込み

上体の突っ込みの基準は左足が地面に接地した(接地する直前)に上体が両足の中心よりも前(投球方向)にあることです。
本来、投球時には左足を上げてその後、右足に体重をできるだけ残し左足が地面に接地した際に体重移動が起こります。並進運動ともいいます。

こんな感じ↓

ゆっくりでもなかなかわからないと思います

スロー

左足が接地した時に体重が右足に残っているのがわかると思います。そして、そこから体重移動が始まります。
こんな感じ↓

残し

本来、左足が地面に接地するまではぎりぎりまで右足に体重を残し左足が接地する(接地する直前から)と同時に体重移動がおこなわれます。
次に上体突っ込みのつっこみです

スロー

左足が地面に接地した時点で上体が前に行き体重移動も行われてしまっています。そのため、左足が接地してからの体重移動(体重移動の距離)がほとんどありません。
静止画で見るとこんな感じ↓

つっこみ_Moment

今回、加速距離を確保することを書いているので説明します。

本来の体重移動
左足が接地した(接地する寸前)瞬間に右足から左足への体重移動(並進運動)が行われます。

残し

体重残し_Moment

上体の突っ込み
上体が突っ込んでしまうために左足が接地した時点で体重移動がほとんど終わってしまいます。あったとしてもわずかです!

つっこみ_Moment

つっこみ_Moment(2)

二つを比べるとどちらが加速距離を確保しているかわかると思います!

身体の開き

身体の開きとは左足が地面に接地した際に上体や股関節・・骨盤・膝が投球方向に向いてしまっている事です。
本来、左足が接地した際は上体・股関節・骨盤は投球方向に対して真横を向いてないといけません(骨盤の角度は非投球方向に向いています)
こんな感じ↓

スロー

左足が切れているのでわかりずらいと思います。すみません
左足が接地したと同時に回転運動がおこなわれます。そのため左足が接地するまでは回転運動を我慢しないといけません。接地した(する直前)と同時に回転運動が始まります。
静止画↓

開き抑え


次に身体が開いたものです。こんな感じ↓

スロー

左足接地の時点で肩や股関節・骨盤が投球方向に開いているのがわかると思います。接地した時点で回転運動がおこなわれているためにほとんど上体や股関節の回転運動が残っていません。
静止画↓

開き2

次に上体があまり開いていないが股関節が開いているパターンです。上体だけ見ると開いていないように見えるので注意が必要です

スロー

上体は抑えていますが股関節が開いてしまっているために股関節の回転運動が十分に行われません。ただまだ上体の回転運動が確保できているのでマシではあるかもしれません。実際、上体を抑える事の出来た選手の球のスピードが上がりました。
静止画↓

開き1

上体は開きを抑えているために大丈夫に思えますが股関節が前を向いています。スローやコマ送りにするとわかりやすいですが通常のスピードで確認するのは至難の業です。

開かないフォームと開いたーフォームを比べると
開かないフォーム↓

開き抑え

画像14

開いたフォーム↓

開き2

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二つのフォームを比べると加速距離を確保する観点からすると開いたフォームはかなりもったいない事がわかると思います。
上体を見るとわかりやすいですね。股関節も開いているために股関節と骨盤の回転運動が十分に行われないのですが見てもわかりずらいと思います。説明も難しいです。

このあと肩の入れ替えと股関節の硬さによる影響などを書く予定ですが長くなったので次に書きます。

投球フォームの不良が力のロスが多いことを加速距離といった言葉を使って説明してきました。上体の突っ込みがないように右足にただ体重を残せばいいわけではありません。身体の開きにしても開かないように非投球方向にただ上体や股関節を捻ればいいわけではありません。やりすぎると運動連鎖が壊れて力のつながりが壊れてしまいます。あくまで運動連鎖を考えた中での投球フォームになりますので注意してください。やりゃあいいってもんではないです。
ただ一度投球フォームを撮影して確認してみてもいいと思います。






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