SVF2019の収穫①

今回は、SVF2019( start venture festival)について僕なりの考えも交えながらnoteに残したいと思います。

まず、僕が聞いた講演は3つです。1つ目がDeNA株式会社南場智子さんの基調講演、2つめが新卒ベンチャー入社後に役員になる方法、そして最後がクロージングセッション、SHOWROOM株式会社前田裕二さんらの語るこれからの時代の就職とキャリアです。これらを、僕なりにミックスして抽象化していこうかと思います。今回は、南場智子さんの基調講演①を、そして次回に基調講演②を、そして最後に残りの二つをたくさん書いていければなと思います。


1、南場智子さんの基調講演

まず初めに、南場さんはこのようなお話をされていました。

「朝教えてもらった仕事の意味が理解できなかった。それがわかるのは真夜中首都高を走っているとき」だと。

このことは、僕の中で「記憶のAging」と呼んでいる事象です。みなさんもこのような経験はないでしょうか。授業を受けてそのまま小テストや確認テストを受けたのだけれどいまいち点が取れなかった。直前に復習したのに、試験時間になるとすっかり忘れてしまった。などです。

これらは、記憶のAgingであり、言い換えると記憶の熟成なのです。知識は、一度頭に入れるとそのまますぐに使うことはできず、自分の頭と結合し、一体化する必要があります。コンタクトレンズみたいなイメージですね、すぐに定着することはないので、じっくり定着するのを待つ必要があります。


そして次に、マッキンゼーで勤務していた時に南場さんは上司から「value」を求められることが多かったとお話しされていました。value、字のごとく価値ですよね。あなたが居る価値は、創造した価値は??と、結果主義になっていたそうです。これをいいことと捉えるか悪いことと捉えるかは個人の思想によりますが、僕は悪いこととは考えませんでした。というのも、実際問題顧客は自分に対して価値、信頼を置いているのです。わかりやすい指標が先方のほうから与えられるのです。

僕は、このことを自分だけの持つ”強み”を探すと抽象化しました。自分がいる意味は何なのか、なぜ自分じゃなきゃダメなのか、それを考え悩むことは人生において大切なのではないかと思いました。もちろん、答えは1つではないし、顧客と親密であり、自分に絶大な信頼を置いているでもいいかと思います。そこから顧客が望んでいることを考えて動くことが大事ではないかと、僕は思います。


続いて、DeNAを立ち上げたころの話に移ったのですが、そこで「自分のしたいように仕事ができると楽しくなった」「人に仁義は尽くしておきたい」「仕事に本当の意味での幸せを求めよう」という話をしていて、なるほどなと感じました。というのも、僕自身起業した!とか、事業をやっている!などの立派なことは何一つしていなく、私生活でもたいしたことはやっていないのですが、アルバイトで似たようなことを感じたからです。アルバイトで新人だったころは本当につらいことばかりでした。仕事は覚えられない、先輩は怖い、仕事ができないから迷惑をかけてしまい顧客の満足度も下げてしまう等マイナス感情で動いていました。しかし、仕事に慣れて、これから後輩が入ってくるというときにとても仕事がしやすくなったことに気が付いたのです。先輩に見られているという緊張もなく無駄な力も入らず、なにより、後輩が一生懸命覚えようとしてくれることに一種の喜びさえ感じるようになりました。

そこで、仕事を理解するないし知識や経験がたくさんあると動きやすいということ、自分がぺーぺーの時代にその店に育ててもらった恩があるのでしっかりと後輩に受け継ぎ、よりよい会社にするという仁義、そして、いろいろな人と協力して事業ないし仕事をこなすという楽しさ、喜びを僕は感じたんだと思いました。


そして前半最後になりますが、南場さんは配偶者との死別もあり、健康管理に特に気を使っているためヘルスケア関連の事業を東大の研究室と共同で開発していったのですが、その中で「医療系現場の圧力」に直面したそうです。そもそも医療系は内輪的で利権争いの塊なので、新規参入をするには単純な参入コストもかかる上に、縄張りを突破する実力も必要となってくるのです。安易に参入することができなかった市場。そこに、もともとはゲーム会社であったDeNAが参入してくることは目障りなわけです。人間臭いですね、イツメンで固まって新入りは省く。

でも、ここでどうやって自分が生き残るのか考えなければならない。そこで必要となってくることは「理論だけではなく情熱で結果を残す」ということです。理論値であれば、これくらいのコストで、これくらいの販促で、これくらいの利益率で売れる!と考えたとしても、他社からの邪魔が入ったり想定外のハプニングが起こったりすることもあるでしょう。だからこそ、理論で解けないからと言って立ち止まるのではなく、熱意で必死に踏ん張って何とか成果を上げようと試行錯誤することが大事なのです。


今回の講演でいい話をたくさん聞けたなと感じました。次回は後半と、前田裕二さんを絡めた南場さんのお話、総括を書き記したいと思います。


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