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『To whom it may concern,』古畑新之監督【在宅映画制作 LINER NOTES #21】

微かに動く表情に、漏れ聞こえるつぶやきに。イギリスからの手紙に目を凝らし、耳をすましている。

本企画で唯一海外から監督として参加した古畑新之監督。イギリスで俳優として活躍する古畑監督は、今回映画作りに初挑戦した。監督自身が演じる青年の夜のひと時。私たちはただ佇む彼の姿を追うことになる。ふと漏れて聞こえてくる隣人の声。青年は聞こえて来る言葉をそっと反復しながら、そこに座っている。古畑の純粋な眼差しに、訳もなく胸が締め付けられ、世界中が、今それぞれの祈りを真摯に唱えていることを実感する。大丈夫、必ず朝陽は昇る。

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Postscript #21 古畑新之監督

古畑

・今回の作品の着想は?

痛みを抱えた地点からそうじゃない地点に行く上で人はそれぞれのやり方があると思うんだけど、それがなんであれ、愛のある選択をする人間に僕はなりたい。

・撮影時のエピソードや裏話を教えてください。

カメラの操作、編集等技術的な作業が多く、苦労した。カラーグレーディングもしてない。音の編集はルームメイトの友人がプロの方だから助かった。困ったら音楽を作ってくれる友達もいてくれた。次の人の仕事をやり易くする優秀な人と一緒に何かを作るのは楽しいし、僕もそうなりたいと思った。
監督的な事はほぼしていない気がする。が、きっとうっすらしているのだろう。うっすらとしかしていないのだろう。笑

・今回の作品を制作して実感したことは?

楽しいって思えた。イギリスに来てから演技したり、演劇に関わる事物で楽しいと感じれるようになってから初めて作ったものだと思う。自分を主体としては。ガッカリもしたし、高揚もした。 もちろん至らなく、上達できる所は死ぬほどあるけれど、僕はこれを作った自分に対して少なからず誇りを感じる。 だから何か批判的な事を非建設的に自分のために言う人が多い中で正直怖いと思っている。そういう人間が仮にいると想像したらムシャクシャしてたまらないのだ。ただ、そんな人間は(まだ)いないし、僕の頭の中か、とハッとすると気が少し晴れる。
初日みたいなものだろう。 ただ、想像してみると、かりに自分が芝居なり映画を演出し、それか何かに出ていて、新聞なんかに批判されたら僕はどういう対応をするだろうか? 実際に直面してみないとわからないことだけれども。 言い訳もたくさんできるけれどもそんなの誰も聞きたくはないという話であって。 では最終的にはそれを自己のものとして認める必要があるので妙に大変な作業だし、これを書いている 現在の実感としては忙しない心境である。

・ 在宅映画制作を通して、これからの映画制作に活かせそうなことだと思ったことは?

Less is always more. In fact, so much more. lol

・作品をご覧になった人にメッセージをお願いします。

インスタあります。 @nino_furuhata です。
ツイッターのアカウントあるけどほぼ使ってませんが、たまーに使います。 フェイスブックもあるけどほぼ使ってません、が、ツイッターよりは使います。
つまり、インスタのフォローをよろしくお願いいたします。(-。-)b

・その他、感じたこと、考えたことがあれば、教えてください。

何か考えたり、気が変になりそうだと感じたらそんなときは自然を見たり、感じたり(触ったり)して物質的なものにアンカーを打ちましょう。 見えない世界(思想、考え、等)じゃなく、現実世界の物質的なものと関わり地面に戻ってきましょう。 そして、逆も然り、たまに身体を離れる事も大事な人もいるでしょう。 反応するだけでは無く論理を適応したりと、なにかバランスを取りながら自分の心と身体の言う事に耳傾けながら生きていこうと思いました。

『To whom it may concern,』

Written and Directed by Nino Furuhata

Sound editor Adrian Furdui
Music composed by Leo Bennett

cast

Man / Nino Furuhata
Flatmate / Laura Granados

#SHINPA #在宅映画制作 #古畑新之

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