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フェアネスであるということ

というTwitterでのやり取りベースに思ったことを書きます。
思ったことなのでノーソースです。一つの意見として納めていただければと思います。

今回の件、軽くまとめると「過剰な宣伝文句で引きを作ろうとするWebマーケターを許容するかどうか」です。大本の会話では、事業的に価値がある前提で、過剰な宣伝文句を許容するか、という条件もつくのですが、あくまでフェアネスが大事、というのが私の意見です。

さてフェアネス。goo辞書で検索するとこういう意味が引かれます。

1 公正なこと。また、公平さ。
2 きれいなこと。美しさ。

今回取り上げる意味としては1ですね。公正です。

過剰宣伝もそれが実態があり、対顧客に対しても自信をもって推し出せるなら、それは公正なもので、フェアネスです。このフェアネスを軽んじる。つまりアンフェアネスな働き方をするとどうなるか....

アンフェアネスは、周りを出し抜こうとして起きる

我々の社会はどの業界においても、業界特有の枠組み・ルールと言うものが存在します。

ルールを律儀に守っている以上、打てる手段は概ね固定化されどの会社も同じような戦略をとって市場を戦っていきます。その中において、他社より多くの利益を得ようとする際に、既存のルールから逸脱する行為が行われます。

それがプラスサムになるような良い手法なら全然問題にならない。むしろやりましょう!と言えるのですが、これが煽りやFUD(不安、不確実、疑念)に基づく広告での訴求といった、公正でない手段でアプローチする手法を取ったとしたら...

なお、このFUD訴求。マーケティング業界では非常に効く手法として定番化しています。

さらに感情を煽る手法としては、「恐怖マーケティング」というものがある。掃除機のCMでダニやハウスダストを拡大した映像が流れるのを見たことがあると思う。普段なら気にかけないミクロレベルの不潔を意識させ、掃除機が必要と思わせる手法だ。

テレビで訴求されるもの程度はある程度皆慣れているので、そこまで大きな問題には繋がりにくいです(たまにTwitter燃えてるケースとか目にしますが)

例えば、最近のITエンジニア界隈では3ヶ月で一人前になれる、みたいなプログラミングスクールの話が流れていたりします。実際に3ヶ月で能力を身に着けて転職していく人もおり、必ずしも騙しではありませんが、それを一般的であるように訴求する。これは対スクール受講生で考えると、フェアネスではないと思っています。

商品として提供する以上、ある程度一般的に達成可能である粒度で抑えなければならない。ただ、他の競合サービスより圧倒的に有利な面を見せるほうが、より多くの顧客を惹きつけますし利益も出ます。

アンフェアネスの行く末

より大きな利益につながるからフェアでない手法でも採用してしまう。ここまでが前置きです。

そういう手法を考えつく企業は、実のところすごく賢いといえます。賢いからこそ売り手側視点での完璧なロジックが生まれ、効率よく稼ぐ手法が生み出される。そういう企業は業界でも一目置かれていることが多いです。実際に結果は出しているわけであり、同じ仕事をしている人からは結果を出したと評価されているわけですね。

それがさらなる悲劇の始まりになる(´・ω・`)注目されている企業が取った手法はその業界全体に圧倒的な速度で広まっていきます。あの会社があの方法で利益をだしていた。だから、うちもやりましょう。

特に前例主義が多い日本の企業では「あの会社がやっていて成果を出した」話が経営層に刺さりやすくGoサインを得る手段の一つになっていることも重なり、アンフェア手法が広まる速度は加速します。最初は1社だけがやっていたアンフェア手法を業界全体が使うようになる。


これが重なっていった結果、顧客からの信頼を失うような大事件を引き起こしてしまいます。

私が観測している中だと2012年にあったコンプガチャ問題。2016年にあったWelq問題、そして2019年にあるプログラミングスクール問題は、このフェアでない手法によって世間からの信頼を落としてしまったわけですよ。

当時は私もソーシャルゲーム業界におり、最初の大仕事がコンプガチャを止める仕事でした...

もちろん迎合せずルールを律儀に守る企業ももちろんいるわけですが、アンフェア手法を用いる会社に押されていきます。結果、フェアに戦おうとしている企業は少しづつ減っていきます。こうなるともう業界全体がそう見られてしまうことを避けられなくなります。

自社の利益のため良かれと思って行った出し抜きが、結果業界全体にマイナス効果を与えてしまうわけですね。これは誰も幸せになれない。悲しいことです(´・ω・`)

人生の大部分を使って働いている以上、最大限フェアでありたい

仕事とは、お金を払いたくなるような価値を提供し続けることである。私がプログラマとして持っている矜持です。だからこそ私はフェアネスにこだわる。みんなが満足できる価値を提供し続けることを目指したい。

せっかくエンジニアリングという技術をもって課題解決ができるわけです。最大人数の最大幸福を追い求める。私が考える理想な働き方を追求していきたい。そういう想いで生きていきたいですね。


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