見出し画像

醍醐寺、曜変天目、保護猫。久しぶりの大阪散歩

7・8月は諸々あり忙しく、そして容赦なく暑かった。外出したくないというよりも、外出できないと言った方が正しい。
しかしどれだけ引きこもっても出かけなくてはならない用事はある。期間の決まった展覧会である。ちょうど8月終わりの展示が大阪で2つあったので、まとめて観に行くことにした。



大阪中之島美術館

「開創1150年記念 醍醐寺 国宝展」に行った。

醍醐寺は行ったことがあるので、どんなものが展示されているのか楽しみだったが、仏像はほとんど醍醐寺の霊宝館でも見られるものだったのであまり目新しさはなかった(むしろ霊宝館の方がたくさん見られるので、気になった人は現地に行くと楽しいと思う)。しかし何度見ても如意輪観音坐像は作りに無駄がなく美しい。横顔もとても美人だ。小さめのアクリルスタンドが売っており欲しくなったが、うちには置くスペースがないので諦めた。展示室自体は1フロア分だけだったので、サクッと観れてそれほど疲れなくて良い。あと桜ミクとコラボしていた。何故。

五重塔の前にミクさんが立ってる…

※この記事が更新される時には会期終わってます。


藤田美術館

ずっと行ってみたかった美術館の1つ。中之島美術館と同年、2022年にできた新しい美術館である。ここは特別展というよりは小さなテーマ展を回しているようで、行った時は詩・土・実・復の4つがやっていた。明確に1つ見たい作品があり展示期間に合わせて来たのだが、到着してびっくりした。

現代的すぎる

この建物が美術館…?カフェとかじゃなく?と思って中を見ると、実際入ってすぐはあみじま茶屋というカフェになっているようだ。少しお腹が空いていたので、展示観終わったら食べよう!と思いつつ入口で説明を聞く。藤田美術館は作品解説のパネルをほとんど置いておらず、美術館のWi-Fiを繋げて各々のスマートフォンで解説のページ(音声付き)を見られるようになっている。またさらに作品は全てスマートフォンでなら撮影OK。現代的だなあと思っていると、こちらが入口です、と案内してもらえた。

アトラクション感すごい

格好良すぎる。入口の視点でワクワクが止まらない。展示室内に入ると結構暗く、最初はちょっと怖かった。しかし作品の解説ページを見てみると「学芸員のうらばなし」という、学芸員が作品の推しポイントを教えてくれるコラムが書いてあり、それが他人と一緒に展示を見ている感覚にさせてくれてとても面白く、夢中になって読みつつ作品を見ていった。

そんなこんなで楽しく回っていると、今回見たかった作品にたどり着いた。

かつて中国で作られ、今や日本に3点しか残っていない曜変天目茶碗。もちろん国宝である。めちゃくちゃ綺麗だった。藤田美術館の展示の構造的に、曜変天目茶碗をあまり目玉の作品とは扱っていない(他の作品の中にしれっと置いてあった)ように見えたのは意図的なのだろうか。とにかく、こんな素敵な展示室で美しい作品を見られてよかった…と幸せな気持ちになる。
※この記事が更新される日に展示が終わります。

展示室から出て、あみじま茶屋でお団子とお茶のセットを頼んだ。残り5セットだったらしい。ラッキーだ。

抹茶を頼むと目の前で点ててくれる

いただきつつ、折角なのでどこか近くに遊べそうなところはないだろうかとGoogleマップを見ていると、気になる文字を見つけた。

猫の惑星 にゃーくる

私は動物の中だと猫と鳥が大好きである。反射的にクリックすると、そこは保護猫カフェらしい。しかもやたらとレビューが良いではないか。最近YouTubeショートで保護猫カフェの動画を見まくってみていたこともあり、衝動的に数時間後の予約を取ってしまった。


猫の惑星 にゃーくる

京阪モールのカフェで数時間を潰しつつ、突然現れた久しぶりの猫との触れ合いに少し緊張していた。猫カフェ、何度か行ったことはあるが碌に触れたことも遊べたこともない。楽しめるだろうか…と心配になりつつお店に向かう。

少し早く着いてしまったので、近くの寝屋川がどんなものか見に行った。

思ったよりデカかった。

本題に戻ると、にゃーくるは住宅街の中にある。

二階建てになっている

中に入るとすぐに猫が横になっていた。店員さんから猫用のおやつとおもちゃ、残り時間や猫の紹介が見られるiPadを渡される。ドキドキしながら、触れそうな猫を探した。

クッションの上にいた猫におやつをあげ、恐る恐る撫でてみる。その猫はあまり撫でられることに興味がないというか慣れているようで、おやつを食べては寝るを繰り返していた。可愛い…。

きじやんくん。推し

他の猫も結構撫でさせてくれたり、おもちゃで遊んでくれる子もいて今まで行った猫カフェの中ではダントツで楽しかった。部屋は狭いものの少人数制であまり人がいないのも嬉しいポイントだ。また店員さんもとても優しく、色々お話を聞かせてくれた。

きじやんくん、可愛かったな…。ほどよく人間に興味のない動物が一番可愛いと感じる。保護猫カフェなので当然引き取ることも可能なのだが、私は自分の面倒を見るので手一杯の状態なので飼うことは難しい。全ての猫が良い人に飼われることを願っている(今のカフェもとても良い場所だと思います)。


麺屋いち山 (ICHIZAN)

出かけた週は、何故か鶏白湯ラーメンと餃子が食べたいという思いに取りつかれていた。駅の近くのお店を探してみると、イタリアンのシェフがやっているところがあるらしいので行ってみる。新鶏白湯と肉汁餃包を頼んだ。 

最初にスープを飲んでみると、ラーメンというよりポタージュっぽい…?なるほど、シメにチーズリゾットを入れるのがおすすめというのはそういうことか、と納得する。次に鶏チャーシューを口にすると、これがもう、ものすごく美味い。肉の甘味みたいなものを人生で初めて感じた。無心で食べ、珍しく結構スープも飲んでしまった。肉汁餃包は焼き小籠包みたいな感じで満足。


高架下を歩くと、酒に酔った人達が楽しそうに歩いている。夜に活気があるまちは、いるだけで穏やかな気持ちになってくる。お酒飲んでも良かったな、と考えつつ帰りの電車に乗り込んだ。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?