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【ぶらり散歩】田町なんて何もないと思ったらトンデモなく大迫力だった

田町。
山手線の南東部ではおそらく一二を争う地味なイメージがないだろうか。

東京駅から時計回りに各駅停車していくと、東京には皇居・丸の内・東京駅駅舎、有楽町には銀座・東京ミッドタウン日比谷・活気ある飲み屋街、新橋には洒落た汐留とやはり飲み屋街、浜松町には東京タワーに増上寺。

では、田町と高輪ゲートウェイは?

田町は右下

田町と聞いて唯一思い浮かぶのは慶應義塾大学三田キャンパスだ。我が母校でありながらボクの学部はここに属してはいなかったため、受験生〜在学中の間に4回くらいしか足を運んだことがないし、ほぼ記憶がない。

今日は、気まぐれに、本当に気まぐれに、田町に降り立ってみようとなぜか思い立った。

とはいえ、「目玉」は欲しいところ。何か見所がないものかググると、、、あった!お〜、アレがここから見られるのね!

いったい何があるというのか?
それは一緒に歩いて見つけに行くことにしよう。


芝浦口

田町駅には東口(芝浦口)と西口(三田口)の2つがある。慶大は三田口だが、今日は芝浦口から外に出る。芝浦というくらいだから、湾岸方面だ。

駅前は、、、普通だ。どこにでもあるチェーン店、コンビニ。埋立地だから歴史を感じる老舗も駅前通りには見当たらない。こう言ってはなんだが、住みやすいものの、観光する場所とはいえない。

だが、お目当ては、ずっとずっと先にある。
ひたすら東京湾に向かって直進あるのみである。

駅前通りを抜け、大きな交差点を渡ると、「芝浦ホルモン」の一際目立つ店舗が香ばしいホルモンの香りを漂わせていた。現在19:30少し前。店内はすでにかなりの活況。

そうそう、まさにこの辺りが「芝浦」と呼ばれる地域なのだ。かつては江戸湾の海底だったのだが、明治時代から昭和初期にかけて、遠浅の海を埋め立てて船舶が接岸できる港を作るための「隅田川口改良工事」によって成立したとウィキペディア。


橋を渡る

ホルモンの薫香に鳴る腹を押さえつつ、「渚橋」という小さな橋を越えると、あたりは一気に新興住宅街へと変貌する。

自分には縁のないタワマンが林立し、その足元を東京モノレールが音もなく滑り去っていく。

渚橋を過ぎると、次もまた橋。今度は「しおさい橋」といって、なんだかでっかい小鳥さんが進むべき方角を指して歩みを促してくれる。

箸の上からはちょっとした運河の夜景を楽しむこともできる。運河沿いにはサイドウォークもあり、雰囲気がいい。


闇を進む

危うくしばし立ち止まりそうになるが、先を急ごう。

とにかく真っ直ぐ進む。すると、首都高1号線の高架にぶつかるので、くぐってさらに湾岸方面へと大きな信号を渡る。渡った先は、ここまで目を賑わせてきたネオンやマンションの明かりは途端になくなり、一帯は薄暗い闇に包まれる。

写真では明るく映っているが、実際はほぼ真っ暗。。。

なんか寂しい所に出ちゃったかなと思いきや、ここはここでなかなか面白いオブジェがそこかしこに。

サンドイッチ見たいなビル(エレベーターどうなってんだ?)
「湾岸食堂」とか「芝浦食堂」という港湾労働者向けと思われる食堂が点在する
人気はほとんどなく闇夜にタワマンの「不気味な」明かりが映える
北から一直線に下りてきた首都高がギュインと90度東に方向転換するためのダイナミックなループ
でっかいジェットコースターを下から仰ぎ見る感じ
なんとなくNYのブルックリン

しかし、ほんっとうに人がいない。「立ち入り禁止」の看板も虚しく、どこでも入り放題ではないか…(もちろん節度ある行動しますけど)。

さぁ、そうこうしているうちに、クライマックスはすぐそこに迫っている。
こんなにも人気のない闇を突き進んできたのには訳がある。

それではご覧いただこう、本日のメインディッシュを!


クライマックス

そう、ここ芝浦の魅力は、「芝浦ふ頭公園」から眺めるレインボーブリッジの威容なのだ。

汐留やお台場の高所から眺めるレインボーブリッジも美しいが、ここで見ると迫力が違う

なんというか、生きている。スターウォーズの大戦艦を彷彿とさせるディテール、轟音を立てて走る大型トラック。この橋は間近で見るとたくましく脈打っているのである。その踏ん張る「脚」を、背骨のように真っ直ぐ伸びる橋桁を、真下から見上げることができる。

もう20分、いや、途中だらだら写真のために立ち止まりながらだから田町駅を出てからすでに30分は経過している。汗だくだ。しかし、今日は風が強く、心なし昨日までの残暑も和らいでいるので、潮風が実に気持ちいい

大橋をくぐる屋形船はとても優雅に見える。そこから見るレインボーブリッジもまた格別だろう。

しばし時を忘れ、漆黒に浮かぶ白い躯体を、その隅々まで食い入るように見つめた後、ちょっと周囲をうろついてみることにした。せっかくだから様々なアングルから眺めてみようじゃないか。

ちなみに、このレインボーブリッジ、歩いて渡ることもできる。地上から橋上の歩道まではエレベーターが一気に押し上げてくれる。ただ、当然だが歩いたら橋そのものが見えない。。ので、今日は地べたを這いつくばる。

ここからエレベーターで歩道へと上がれる


かれこれ1時間弱、芝浦ふ頭付近を我が物顔で徘徊し、ため息の出るようなレインボーブリッジの姿を堪能した。

ここからまた20分、再び真っ直ぐ田町駅へと引き返し家路についた。今日もおよそ12,000歩。実にいい運動となった。



今回のぶらりもお楽しみいただけましたか?
仕事のためなかなか平日の日中は動き回れませんが、こうして東京の夜景を巡るのも楽しいものです。

よかったよ!という方はスキを、そしてまた次回の散歩を楽しみにしてくださる方はフォローもお願いします!次の散歩でまたお会いしましょう。

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