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長文感想『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅲ ~扉子と虚ろな夢~』三上延
世間に古書を扱う書店は数あれど、古書に関わる人たちが抱えた「絡んだ思い」を解きほぐす経営者が商う、とても稀な古書店があるという。
この物語は、JR横須賀線・北鎌倉駅のそばにある、とても稀な古書店の物語…。
現在の古書店の店長、篠川栞子(しのかわしおりこ) のひとり娘・この春に高校二年生になる扉子(とびらこ) 。
母が商う古書店・ビブリア古書堂が参加する地元の古本市の支払レジで、店番をしつつ読書
しばらくごぶさたしております😔
2月に入り、家人の事情で大好きなお出かけができず、予定していたおさんぽもままならず…。
しばらくこの状況が続きます。
その分読書がはかどれば、本の長文感想の投稿が増えるかも知れませんね。
長文感想『賞金稼ぎスリーサム!』 川瀬七緒
警察から難事件への情報を提供した者に支払われる「報奨金」。
これを目当てに共闘する3人の物語。
元警部で、訳あり母の介護のため「介護離職」した、40代男性・「藪下」(やぶした)。
藪下が現役時代に捜査対象になったことがある、30代男性・「淳太郎」(じゅんたろう)。
製糖会社の御曹司で、警察の捜査現場に現れその行動を監視記録する、変わった趣味の持ち主。
介護する母親の回復に一縷の望みをかけてい
長文感想『PK』 伊坂幸太郎
読書メーターのアカウントを取得したごく初期に読了した本。
前回の長文感想でnoteに投稿した『ゴキブリ研究はじめました』を読んで、ある意味「G」が主役? のこの本のことを思い出し、再読した次第。
この本は3つの章に分かれています。
序章は、サッカーワールドカップの出場をかけたアジア予選の大一番、ペナルティーキックを前に謎の逡巡をする選手と、試合のはるか後、その選手の微妙な表情の真実を追い求め
今、ふたたびの阿呆旅(あほうたび) 関西編 (その3)
かつて関東にも、行き止まり式のホームがずらりと並ぶ、堂々たるターミナル駅がいくつもありました。
昨今の新規路線開業に伴い消滅した東急東横線の渋谷駅をはじめ、総武線・両国駅など、歴史の中にうずもれた駅もあります。
ここ、上野駅もそんな大ターミナルのひとつ。
昨今の「上野東京ライン」の開業で、列車運行のメインが山の手の崖地に沿って作られた高架ホームに移り、下町側の行き止まり式のホームが並んだ地平