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白い家

第2章 深海の光(1)

梨花と約束した金曜の夜。
久々の合コン何を着ていけばいいのか、迷ったあげく、白いパンツにサマージャケットといった、可愛げも微塵もないような出で立ちの私がいた。
夕方の新宿駅西口の熱気に巻かれ、久々のアイメークが崩れないか心配だった。

”由里子さーん!”
梨花はロングの髪をなびかせて、ハートのピアスを揺らしながら、汗一つ縁がないかのように、目を輝かせて現れた。ピンクのフレアスカートがよく似合っていた。

なぜだろう。
私は彼女を目の前にすると、急に自分が惨めになった。
初めての感覚だった。
まるで、それは深海で堂々と泳いでいたものが、釣り上げられ、まるで俗物のように扱われ、笑われたような気分だった。

もはや帰りたい気持ちにいっぱいになりながら、他の女子2人を紹介された。
梨花の大学の友人らしい。しかし、どうみても、容姿は梨花の足下におよばない。今日の主役は梨花であることは、明白だった。


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