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四ノ宮さん、胃にポリープ見つかったってよ。~プロローグ~

 2023年も押し迫ったこの時期になって、やっとこの連載に漕ぎつくことができました。
 数年前、胃にポリープが見つかり、そのときの手術や治療といった経験を綴ってみようと思ったのが、notoを始めたきっかけのひとつなのです。
 
 ジャンルとしては、闘病(医療)系になるのかな?
 といっても、現在本人はピンピンしておりますし、結果からいうと「まあ、無事でよかったね」といった感じなので、重いシリアスな流れにはなりませんのでご安心ください。
 
 ご存じの方も多いと思いますが、胃がんというのは日本人とは切っても切れない疾患のひとつで、数年前までは部位別がんの死亡数トップでした。
 ピロリ菌や塩分摂取過多等が日本人に胃がんが多い理由とされていますが、早期発見がしやすいがんでもあります。
 ほとんどの健康な人は、がんなんて無関係というか、あまり意識したことがないと思います。
 でも、がんは(がんに限らず、病気というものは)ある日突然「どうも、こんにちは! あなた病気ですよ~」とやってくるのです。
 
 ということで、この記事はへっぽこBL作家である著者の胃にポリープ発見→手術→経過観察にいたるまでのドタバタ劇を、面白楽しく綴った内容となっております。
 そして、「胃が痛くなったら、早めに診察受けようね」という啓発もちょっとだけ兼ねていたりします。
 
 このマガジンについては、プロローグのみ無料公開、連載の本文は有料記事とさせていただきますのでご理解ください。
 更新頻度は月1~2回の予定です。
 ただ、本業の執筆作業の進捗次第では、間が空くこともあるかもしれません。が、がんばります。
 
 ではでは、「四ノ宮さん、胃にポリープが見つかったってよ。」のんびり気楽にお付き合いいただけたら嬉しいです。

※本文中、もしかしたら手術の内視鏡画像を公開するかもしれません。
(担当医師には確認、了承済)
 画像の前にワンクッションおくつもりですが、苦手な方はご注意くださいね。
 まだ予定なので、画像なしになる場合もあります。


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 最初におかしいなぁ……と思ったのは、数年前の春ごろ。
 以前からしょっちゅう胃が痛くなることはあったのだけど、身体をあたためたりお湯を飲んだりすると落ち着くので、とくに気にしていなかった。
 
 けれど、春から初夏へ季節が移り、梅雨に入ったころには、仕事に影響が出るくらい連日、強烈な痛みに襲われるようになったのです。
 
 これは、いかん。
 もともと持病があって、何かあったら病院にいけば楽になる――という意識があったので、とりあえず地元のかかりつけ医を受診しました。
 
「もうずいぶん前にも、胃が痛いって言ってたよねぇ」
 かかりつけ医のA先生とは家族ぐるみでお世話になっています。
「とりあえず、痛み止めを出しておくけど、胃カメラ受けたほうがいいよ」
 受診中も痛くて堪らんかったし、痛みが続くと仕事(原稿)が進まないので、一も二もなく「お願いします」と言って、二日後に胃カメラの予約をとってもらいました。
 
 その日は家でおとなしく過ごし、食事も消化のよいあたたかいものを食べて、痛み止めを飲みました。
 
 まあ、痛み止め、ぶっちゃけ全然効かなかったけどな!!!!

 とはいえ、翌日は痛みが少しマシになったので、遅れを取り戻すべく執筆作業に勤むことができました。
 
 そして迎えた胃カメラ検査当日。
 これは余談なのですが……。
 私はかつて、人生初の胃カメラで酷い目に遭ったので、絶対に眠くなるお薬を使ってもらうことにしています
 ちなみに、どんな酷い目に遭ったかというと、担当の医師から「我慢しろ、じっとしろ、この程度で喚くな。下手くそだな」と罵声を浴びせられ、結果、過呼吸みたいな症状を起こし、診察台から一人で降りられないくらい疲弊したのですよ。
 
 そんなこんなで、かかりつけ医ではしっかり眠らされて、意識のないうちに胃カメラ検査が終わっていました。
 で、いつもならそのまま帰宅して、診察は後日となるのだけど……。
「あ、目が覚めました? 動けるようなら、診察室に寄ってもらえますか?」
 顔馴染みの看護師さんに言われ、何も気にすることなく「あ、はい」と答えた私。
 
 薬による酩酊感もすぐになくなっていたので、いそいそと診察室に向かうと、先生が「あのね」と神妙な面持ちで言いました。
「ポリープ、あったよ。でっかいの。3cmくらい」
「3cm、ですか?」
「うん。大きいよね。病理検査にもまわしてるので、詳しいことは次回の診察で話すことになるけど、薬でどうこうできる大きさじゃないので、もし悪いモノでなかったとしても、取っちゃったほいうがいい」
 A先生の話はもっともだと思った。
「がんの可能性、ありますか?」
 まさかなぁ~と、わりと軽い気持ちで質問する私。
「うーん。この大きさだと、なんとも言えないなぁ。病理で結果出るまではぼくもなんとも言えない」
 ちなみに、一人称「ぼく」のお医者さん、多いと思う。
 今の段階では何もできないとのことなので、次回の診察予約をして帰宅。この時点では、胃の痛みはすっかり治まっていて、私は今後のことをわりと楽観視していたのでした。
 
 
さあ、でっかいポリープはがんなのかっ?!
四ノ宮さんの運命や、如何に!!!!

 
……次回へ続く。
 
 


しのみや けい(2023.12.20)


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