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倚りかからず/茨木のり子

詩乃ジカン。
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詩集『倚りかからず』より


──ながく生きて 心底学んだのはそれぐらい──

この言葉が発せられるまでに、どれの人生があったのだろう。

倚りかからず。

まずは倚りかかっていることに気がづくところからかもしれない。

御年85歳になるお茶の先生の「心の主を起こす、たたき直す必要がある」という言葉を思い出した。

禅語の“喫茶去”もこういうことなのだろうか。

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