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Stanford GSBでプレゼン、スタートアップに大事な3つのことを話してきた。

前回のnoteはこちら。

いよいよスタンフォードGSBが主催するSEPも今週でおしまいなのですが、とても幸運なことに、プレゼンテーションをする機会を得ることができた。(Stanford SEPでは通称TEDトークと呼ばれるものだが、実際のTEDではない。)一体全体、このスタートアップオールスターが集まる聖地Stanford GSBで、私のような小物が何を話せるのか?と、本気でやるかどうかすら悩んだが、多くの仲間が背中を押してくれて+以下にも述べる法則を知っている自分として、手をあげないわけにはいかない🔥と頑張ってプレゼンをしてきた。笑 そして最後は爆笑・大盛り上がり、スタンディングオベーション、お世辞でもめちゃくちゃ嬉しかった👏

このTEDトークはSEPの名物プログラム(?)のようで、4人が集まってプレゼンをするのでもちろん私だけのためではないが、それでも仲良くなった70〜80人近い方が参加してくれて、私にとってはいささか大袈裟な表現ではあるが、これからもっとグローバルに大きな挑戦をしていく上で、ライフチェンジングイベントの1つとなれたような気がした。

プレゼンでは自分自身のアントレプレナーとしてしてきた実体験、そこから学んだ3つのことをテーマにお話したので、ささっと共有したことをここにまとめておこうと思う。

前段は令和トラベルの創業背景や、Relux時代のことを話させてもらった。(これは色々なところで話しているのでここでは割愛)その後は、何を話そうか非常に悩んだが、ビジネススクールで私が下手な経営戦略のノウハウや、実績を話したところで小さい話だし価値を出せない・私から何かを提供できるとは全く思わなかったので、個人的に大切にしてきた価値観や心理的なトピックスを共有してみた。

以下、3つのポイントを整理して伝えた。

1:岐路にいる時の意思決定

すでにクラスでも大量の意思決定フレームワークを学んだし、プロセスと意思決定と結果の最適をどうやって取るかなどはすでに全員がわかっている。また単にロジカルにまとめきることは時間をかければ容易いと思う。しかし、どれほど情報を丁寧にまとめたとて、MLが進化しようとて、最後はあなたが意思決定をしなくてはならない。迷い、戸惑う。不安になる。本当に決められない時、最後はどうするべきか? 

私が伝えたことは緊張するほうを選ぼうという話である。元はといえば、Jリーグチェアパーソンだった村井さんにお聞きした話だ。

村井さん曰く「"緊張"とは、非常に重要な脳からのシグナル。人間は何かを欲しがれば欲しがるほど緊張が強くなるんだ。」と。初めて聞いた時は「???」と思ったが、思い返してみたら確かにと非常に納得した。たとえば、小さい頃初めて小学校に行った日。初めて何かを舞台で発表した日。重要なプレゼンテーションの前日。プロポーズをした時。就職をした時。転職をした時。起業をした時。どんなこと、なんでもよい。その日は、とても緊張したのではないだろうか? それはつまり、「何かを無意識か意識的かはさておき、得たいものがあった。大きかったのだ。」と捉えるべきだと学んだ。

つまり、緊張の大きさと得たい物の大きさは比例する。ので、何かに迷ったら「より緊張する方を選ぶ」というのは脳からのメッセージとしてとてもわかりやすい心理的な考え方だと思った。大きな意思決定に悩んだら、少しだけ思い出してほしい話である。

2:Vision vs Difficulties

問い:ビジョンの大きさと、難易度はどういう関係か?
おそらく、僕自身もそうだったけれど、99%の人はビジョンの大きさと難しさは比例するものであると思っている人が多いと思う、わたしも特に一切何も疑わずにこういう関係性だと思っていた。(雑グラフ)

そしてこれは僕がすごく尊敬している、ブラックストーンFounder & CEOシュワルツマン氏の書籍からの引用である。noteでも何度か言及をしたことがある。

I’ve always believed that it’s just as hard to achieve big goals as it is small ones. The only difference is that bigger goals have much more significant consequences.
目標は大きかろうが小さかろうが達成する難しさにさほど変わりはないというのがわたしの信条だ。唯一の違いは大きい目標のほうがはるかに大きな結果をもたらす。
書籍:https://amzn.asia/d/07pVVCjW

Stephen Schwarzman, CEO Bllackstone

この書籍を起業前に読めたことは本当によかった。とても影響を受けたし、今日までその通りに行動をしてきた。そして、実際にその通りなことが多くある。何より、小さな目標は小さな結果だが大きな目標はより高い結果になってくれることは自分の経験からもよくわかっていた。

彼はつまりこう言っているのだ。

僕がやったこと:
1:シードラウンドではありえないサイズの調達を目指した。
2:事業計画も3年で相当高い目標を掲げた。(ほぼ達成ペースで動けている)

大きなビジョンを持ち続けたいと思う。


3:イノベーションとはなにか?

スタンフォードGSBのクラスで、私が「イノベーションとはなにか?」と話すのはなんとも不可思議な話である。笑 学問的にはいくつかの回答があるが、以下の考え方が僕はフィットしている。

イノベーションとはゼロからイチを生み出すことだと考えている人が多い。しかし、イノベーションの本質とは新しい物を発明することではない。今ある物と、新しい物を組み合わせることであり、「新結合」を起こすことにある。」

シュンペーター

ただ、事業をゼロから起こす立場、スタートアップの視点から見た時に私は強く確信的に思うことがあったのでそんな話を共有させてもらった。結論から言うと、「イノベーションとは速さに尽きる」と言う話を伝えた。よくよく考えると、全てのイノベーションは速さで説明ができる。


車と馬の話は頻繁に出てくるが、これも結局は馬より車のが速いだけである。エレベーターを使うのは階段やエスカレーターより早いだけである。Googleも早く情報に辿り着けるからだし、Amazonはウォルマートより早いし、UberもFacebookもまぁすべて「今までの何かより早い・速い」で説明がつく。

スピードの価値は過小評価されがちだが、それこそがイノベーション。カスタマーの持つ根源的な価値を見つけ出し、それを10倍にすることを目指せば良い。

おまけ:授業での珍事件の伏線回収

授業でまさかの私たちのサービスを取り上げてもらったが、褒めてもらいつつも、その後は酷評。なんてわかりにくいキャッチなんだよ、なんでこんなボタン位置なんだ、なんで女性が一人で浮かんでるんだ、寂しそうだぞ。(みんな爆笑)などと会社のことをいじられた。ので、2人にしておいたことを発表、伏線回収しておいた。大爆笑。よかった。


ということで、長かったスタンフォードGSB主催のSEPもいよいよ終了。早く仕事に戻りたい気持ちと、みんなと離れ離れになってしまう寂しさとが混在する不思議な気分ですが、最後までがんばってきます。

本当に大量の生きる知見が吸収できたので、またどこかで発信しようとおもいます。

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