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【中国最強のEコマース】アリババ社のすごい人事戦略を紹介します

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無風系YouTuberとして諦めずにがんばっています、シノ社長です。本Noteは本日いっぱい無料で紹介したいと思いますが、中国の大手Eコマースの会社である「アリババ」のとんでもない人事制度について紹介しています。

本Noteは明日から有料になりますが、全然保存してもらっても大丈夫ですし、転載してもらっても大丈夫です。そう、YouTubeに登録さえすればもっと丁寧な解説が無料で一足先に見られるんです。お得です。無から有を目指しています。

では、本編です!

そもそもアリババとは

アリババは、日本でいう楽天のようなECサイト「TMALL」を運営している会社です。楽天の流通額およそ3兆円に対し、TMALLは年間およそ100兆円の流通額が生まれているので、かなり次元の違う大きなサービスであることがわかるかと思います。(国民数を考慮してもはるかに大きい)

さらにアリババの傘下であり、先日上場申請が降りて今まさに上場するアントが運営しているAlipayという決済サービスも数千兆円のトランザクションが生まれています。日本の会社が束になってもまったく敵わない、とんでもないサイズの会社がアリババです。

僕も中国にあるアリババの本社には何度か行ったことがありますが、本社がある広州は街全体がアリババタウンのようになっていて、日本の企業とはまた違うサイズ感を体感してきました。

そこで聞いたアリババの人事制度がとても面白かったので、以下に紹介したいなと思います。

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新入社員の入社研修がすごい

この話は2年前くらいに杭州を訪れたときに聞いた話なので、今は違う可能性もありますが、代々引き継がれている研修と聞きました。まず何がすごいかと言うと、1日18時間の研修を10日間ぶっ通しでやります。仮に18時間寝ずに起きてろと言われればギリギリ可能ですが、その時間ずっと研修を行うのは狂気の沙汰ですよね。

朝9時に出社したら午前3時に終わり、その後やっと家に帰って寝て、また朝の9時から研修が始まる生活が10日間も続きます。当然この研修ではあえてこの厳しさを追求しているそうで、ここで脱落する人も相当数いるようです。

研修の具体的な内容は教えていただけなかったのですが、徹底的にアリババとか何か?ビジョンは何か?といったことを死ぬほどインストールされると聞きました。

さらに最終コンテンツとしては研修参加者全員のプレゼンテーションがあって、1位から最下位までランキングをつけられるそうです。アリババには物凄い競争文化があり、ハードワークだということ、そしてどれだけ価値観を大事にしているのかが研修の時点でわかりますね。当然ですがその後に配属先の研修もあるので、入社後1ヶ月はほぼ缶詰でとんでもない叩き込みをされるわけです。

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3.6.1査定

3.6.1査定とは、上位3割の人をA評価、中位6割をB評価、下位1割をC評価にするという制度です。

通信簿をイメージするとわかりやすいと思いますが、アリババでは各四半期ごとor半期ごとに、30くらいの項目に対してこのような評価がつきます。さらに連続的にC評価を取ってしまうと退職勧奨されてしまう、社員にとっては恐ろしい評価制度でもあります。

しかしながら、1回のC評価を取っただけでは「退職してください」とはなりません。C評価で今の自分の位置を確認することによって、どう改善していくかを上司と話しながら改善活動していくんですね。こうしてチャンスを与えられることによってC評価の人は「悔しい、頑張る!」ということも起きますし、B評価の人もどうすれば上位にいけるかを考え続けます。否定も肯定もしませんが、中国に根付く競争文化がそのまま会社の人事制度になっているなという気がしました。

また、KPIと価値観の評価を50%ずつ定めているのも面白いと思いました。これはRelux時代にも実は取り入れて同じだったのですが、あなたは仕事での結果をこれだけ出しましたよというKPI評価と、アリババのカルチャーや組織に対してどれだけ価値貢献しましたよという両者を評価するわけです。価値観を破ってKPI評価を達成したところで50%分が毀損されてしまいますが、KPI評価が未達でも価値観を遵守した働き方を評価してもらえれば査定は上がるわけです。両方きちんとしましょうと忠実に定めているのです。

アリババではおそらく社員が20〜30万人いると思うのですが、全員に一律の評価制度を行っているのかは分かりませんが、アリババの成長を支えて文化をまさに表す凄まじい人事制度だと感じました。

入社のターム毎にプレゼント

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これまではアリババの厳しめの話をしましたが、入社のターム毎にプレゼントをあげるという面白く愛らしい制度もありました。

プレゼントがもらえるのは入社後1年・3年・5年のタイミングなのですが、アリババではこれをお酒に例えています。おそらく紹興酒の熟成に準えています。

1年目はアロマティック。「香りが出てきたね」という意味を込めて、笑顔のピンバッチがもらえるそうです。

3年目はメロー。「まろやかになって溶け込んできた」という意味合い。プレゼントは翡翠のネックレスです。

5年目はマチュア。アリババで働く人の中ではかなりしっかりしてきていて、「熟れてきた・成熟してる」を意味します。プレゼントではダイヤモンドリングが贈られます。

もしみなさんが今後アリババで5年間働くことがあれば、会社からダイヤモンドリングがもらえるわけです。

その他、アリババのおもしろい人事制度

アリババにはおもしろい制度が他にもたくさんあります。

例えば入社したら漢字二文字の名前を与えられ、社員カードにも書かれるそうです。役員になると漢字三文字になります。これは中国の文化なのかわからないのですが、メンバー同士が馴染みやすいように課長や部長と呼ぶのではなく、あだ名でみんなのことを呼び合おうとしているみたいです。名前が長い人が偉い、のですが役員以外は全員フラットとも言えます。

まとめ

今回はアリババの人事制度のごく一部を紹介してみましたが、いかがでしょうか。企業の人事制度は背景となる国・人・事業の内容・文化が一致しませんので、これをそのままコピーペーストして日本の企業で適用したところでそうはうまくいきません。

しかし、他社の様々な人事制度を学ぶことによって「ここは真似して自社らしくしよう!」ということはできるので非常におもしろいのではないでしょうか。ぜひ、少しの参考になったなら幸いです!

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