「不確実性のマネジメント」の肝はタスク型ダイバーシティーだと思った #3章-11
「ビジネス名著大全」という、ビジネス名著90冊を厳選し、1冊6ページくらいでまとめてくれている、ありがたい本があります。それを横暴にもさらにスライド1枚にまとめてみました。第三章 失敗・危機・衰退の11冊目は「不確実性のマネジメント、危機を事前に防ぐマインドとシステムを構築する/カール・E. ワイク, キャスリーン・M. サトクリフ」です。
1枚まとめと学び
ビジネス名著まとめ、第三章 失敗・危機・衰退の11冊目は「不確実性のマネジメント、危機を事前に防ぐマインドとシステムを構築する/カール・E. ワイク, キャスリーン・M. サトクリフ」です。
カール・ワイク氏といえば、センスメイキング理論を生み出し発展させてきた中心人物となる組織心理学者ですね。センスメイキング理論は、
組織のメンバーやステークホルダーが、自称に意味について納得(腹落ち)し、それを集約させるプロセスをとらえる理論
と世界標準の経営理論の中に書かれています。
今回の「不確実性のマネジメント」は第三章 失敗・危機・衰退で取り上げられている通り、小さな失敗の段階で見つける能力、そしてそこから復旧する能力、詳細化し失敗から学べる能力を取り上げています。しかしながら、このときの根底にあるものは組織に多様な専門性を持ち、そのときどきに有効な専門性を持つものに権限を委ねる、というところに本質があるんだな、というのが気付きです。
多様性の重要性はかねてからよく言われていることですが、多様性(ダイバーシティー)にも2種類あることを認識しておくことが重要だと、認知バイアス理論で学びました。2種類の多様性とは、以下の表にあるようなタスク型とデモグラフィー型の多様性になります。
表. 世界標準の経営理論をもとに作成
今回の「不確実性のマネジメント」で求められる多様性は明らかにタスク型です。多様性の議論では、女性、シニア、外国人、障碍者、LGBTQなど基本的にデモグラフィー型で語られることが多いと思います。
しかし注意しないといけないのは、特性が目に見えやすい多様性の場合は、組織パフォーマンスにマイナスになる場合があるということです。その理由が社会分類理論とよばれる認知バイアスがあるためです。
組織の中で人は他者を無意識的にグループ分けする認知バイアスがあります。それは人の認知には限界があり、わかりやすい特性で人をAグループ、Bグループのように分けて認知してしまう傾向があるのです。そして、いったんグループ分けが脳内に形成されてしまうと、人は自分と同じグループの人に好意的な印象を抱くバイアスがあります。
こうして認知的なグループ分けが起きるとAグループvs.Bグループのような対立、そこまでいかなくても交流が滞り、組織全体のパフォーマンスの停滞を生むというのです。(詳細は世界標準の経営理論の20章参照)
だからこそ、ダイバーシティーは、ダイバーシティー単独で語られるのではなく、インクルージョン(受容)とセットで語られることが多いのですね。
しかしながら、このバイアスというのは無意識に起こる認知なので、本当にこれを変えるのは大変ですね。おそらく、相手のことを理解し、受容しようということ以上に、自分自身を理解すること、そして自己開示すること、が大事なのではないかと思います。
相手と自分の共通点を見出すことによって、見た目による無意識のグループ分けの認知ではなく、例えば、「ギターが趣味」とか「写真を撮るのが好き」とか「アニメ大好き」とか、そういったタスク型の多様性を作り出していくことで、タスク型の多様性へ変容させることができるのではないでしょうか?
上記は、ジョハリの窓、というのを頭の中で意識しています。ジョハリの窓について関心のある方は、以下参照いただけますと幸いです。
ダイバーシティー&インクルージョンではなく、ダイバーシティー&トランスフォーメーション(変容)ないですね。おっと、これもDXになってしまったw
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