シャニ短歌のまとめと一言感想 2022.07
ゼノブレイド面白すぎて書くのが遅れました。
素麺の薄桃色を半分に折って二人は夏を分け合う
昔取り合いになって以来、大崎家ではピンクの素麺は茹でる前にふたつに折るというハウスルールが制定され、その素麺を折るという行為がいつしか二人が仲良くいるためのおまじない的な意味合いを帯びるようになっている…という妄想です。
大崎姉妹がはんぶんこを覚えるまでの話が読みたい。
夜、路地を裸足で歩く 補修後のなめらかなアスファルトの火照り
⇒夜、路地を裸足で歩く なめらかな補修後のアスファルトの火照り
夜の一人歩きをするあさひ。
夜中に寝巻でゴミ捨てに出た時の、路面から昼間の熱が立ち上るような感覚から作った歌です。
目の細かいアスファルトをの触感を強調したくて「アスファルト」の直前に「なめらかな」を持ってきたのですが、後から読み返すと「裸足で歩く」の直後に「なめらかな」を置いた方が素足から伝わる感触をイメージするのにスムーズだと感じたので語順を入れ替えました。
混むほどに孤独深まる地下鉄の車両に満ちている無重力
吊り革を探す手の動き、手すりにつかまっている様子がなんとなく宇宙っぽいなと思ってました。
満員電車の中で自己とそれ以外の境界を感じている浅倉。
浅倉と宇宙の歌作りすぎ。
陽光が二分したバス 何もかも透かされぬようリュックを抱く
【奏・奏・綺・羅】のイラストより。
この歌はコミュを読む前に作ったのですが、霧子とにちかを対比させるなんてえぐいことするなあと思っていました。Born To Be Idolな他アイドルと、一人世界観の異なるにちかを並べると発生する後ろめたさ。その最初のひとりが霧子だったことは救いなのかどうか。
一度目は聞こえなかったふりをして終わりを告げる雨音を待つ
振られる三峰について。
雨で始まった物語なので、終わらせるのも雨がいい。
蝉吟と入道雲が規定した正しい夏が後背を焼く
ヴぇりヴぇりにちかと、小説家の三秋縋さんが提唱した「サマーコンプレックス」という言葉が元ネタ。自分自身で勝手に決めた”正しい夏”の在り方に縛られて勝手に傷つくにちか。
リラ冷えの空に蝦夷春蝉は鳴き知覚する青春期の終わり
北海道に住んでいた時期があり思い入れあるせいか、美琴が実家に帰った後のことをよく考えてしまうし、次のシナリオが楽しみで仕方ない。
リラ冷えは本州で言うところの花冷えに似た言葉で、ライラックの咲く5~6月頃に寒さが戻ること。エゾハルゼミは名前の通り北海道にいる蝉で、その時期に鳴き始めるイメージ。
帰省して初めて10年の時の流れを感じてほしい。
シャーペンに制汗剤にパスケース 記念日のたび増えるお揃い
めぐる誕歌。誕生日ごとに三人分のアイテムを買ってるイルミネ。
一応、シャーペンが灯織誕で制汗剤がめぐる誕でパスケースが真乃誕のイメージです。
JKに制汗剤のキャップ交換の文化があるらしいというのは聞いたことありますが、それももう古い話なんだろうな…
碧眼のヤマアラシらの距離感も愛 その色をきれいに思う
チエルアルコや他コミュを通して、愛も人を傷付け得ること、優しい理想の世界ではないことを知っているめぐるが歌うHAREBARE、『愛じゃなきゃ何だってんだ』がめちゃくちゃ好きです。
欲しいモノ知られたくない 形式として定番のコスメをねだる
にちか誕歌。高校生くらいから、『こういうものを欲しがっていると親から思われていたい』ものを誕生日に要望していた覚えがあります。本当に欲しいものはバイト代で買う。
にちかとPの想定だったのですが、はづきとも読めるかも。その場合は単なる反抗期という面が強まる。
他の人の歌を見て、誕生日短歌ですら素直に彼女の祝福の歌を作れないことが少し悔しかったりします。
ワクワクの光線放つ君の目が僕ら大人をヒーローにする
果穂誕歌。自分は大した人間ではないし世界が希望に満ちているとも思えない大人だが、果穂を前にすると良い人間・立派な人間でありたいと思うし、彼女の見る世界が美しいものであってほしいと思う。
果穂は侵略型の青春で、周囲の人間を変質させて子供の時に夢見た理想の大人にしてしまう。そんな果穂が放クラの中心にいることがとてもうれしい。
誕プレは千切ったカレンダーの裏ミステリアスな姉を描いて
愛依の誕生日が8/2なのをみて、弟妹が7月の壁掛けカレンダーをもらって裏側にクレヨンで絵をかいてプレゼントするコミュが浮かびました。
子供の時ってそもそも自由にできる現金がないので家族の誕生日プレゼントって折り紙や絵ばっかりだった気がします。
愛依の実家コミュめっちゃ好き。
終わりに
前半は割と調子よかったのですが、後半は他ゲームが忙しくて短歌もシャニも全然できてないです。
誕生日ラッシュのおかげで何とか作るきっかけをもらえたという感じ。
8月に入ってイベコミュをいくつか遅れて読んだのですが、どれもよかったので時間作って短歌にしてみたいです。
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